悪沢岳の山頂看板とケルン

日本百名山の登山難易度ランキング【100座すべてを日帰り登山したときの所要時間に基づいたランキングです。】

※本記事のリンクには、広告が含まれています。

 
 
 
 
日本百名山の、登山難易度ランキング(登山所要時間ベース)をまとめてみました。
 
 
下記の一覧の所要時間(往路)は、僕が2017年に日本百名山を完登した際、それぞれの山の登山口から山頂までを登るのに実際にかかった時間になります。
 
 
僕は146日間で、『ひと夏での日本百名山全山日帰り登山』を達成しました。 
→ 概要などの詳細はこちらです。
 
 
下記の一覧は、日本百名山の体力的な難易度を見るのには一番良い指標になります。(僕の登山の中では)
 
 
僕の登山では、往路は写真撮影は少なめで、休憩もほぼしません。
 
 
目的の山頂を目指してがむしゃらに登り、がむしゃらに稜線を歩きます。
 
 
なので、それぞれの山の、『僕という一人の登山者が、ある程度一定の条件のもとで登山をした時に要した時間』を比較するのが、それぞれの山の登山難易度(所要時間ベース)を見るのにはよい指標かと思います。
 
 
ちなみに、日本百名山の往路で最も時間を要したのが畑薙ダムから赤石岳を経由しての悪沢岳(荒川東岳)で9時間20分かかりました。
 
 
逆に最も時間がかからなかったのは、車山肩からの車山(霧ヶ峰)で、かかった時間はわずか20分でした。
 
 
赤石岳・悪沢岳登山と霧ヶ峰登山を比較すると実に28倍もの差があります。
 
 
日本百名山とひと口に言っても、登山所要時間や登山難易度は本当にピンからキリまでなんだなと、実際に完登してみて実感したのでした。
 
 

日本百名山の登山難易度ランキング

※下記の一覧中の『ルート詳細』は、各山の登山レポート(写真付き)にリンクしています。
 
※『NO1赤石岳 NO2悪沢岳』のように、ひとつのセルに2座が記載されている場合は、2座周遊登山をしたことを意味しています。

NO.登山日

(2017年)

山名登山口所要時間

(往路)

ルート詳細
1

2

10月12日赤石岳

悪沢岳

畑薙第一ダム

自転車未使用

9時間20分登山レポ
3

4

10月8日鷲羽岳

水晶岳

新穂高7時間40分登山レポ
5

6

7月15日燧ヶ岳

至仏山

鳩待峠7時間40分登山レポ
79月13皇海山銀山平6時間35分登山レポ
87月18日槍ヶ岳新穂高6時間

雨停滞有り

登山レポ
9

10

7月4日金峰山

瑞牆山

瑞牆山荘4時間50分登山レポ
119月19日鹿島槍ヶ岳扇沢4時間45分登山レポ
1210月27日光岳芝沢ゲート4時間40分登山レポ
139月10日黒部五郎岳折立4時間35分登山レポ
1410月18日聖岳芝沢ゲート4時間25分登山レポ
1510月1日笠ヶ岳新穂高4時間10分登山レポ
16

17

9月3日北岳

間ノ岳

広河原4時間5分登山レポ
189月29日穂高岳岳沢4時間5分登山レポ
199月22日塩見岳鳥倉林道終点4時間登山レポ
208月4日幌尻岳林道第二ゲート3時間55分登山レポ
218月26日鳳凰三山(観音岳)青木鉱泉3時間50分登山レポ
229月5日剱岳馬場島3時間50分登山レポ
238月17日飯豊山御沢キャンプ場3時間45分登山レポ
249月20日五竜岳黒菱駐車場3時間45分登山レポ
256月5日丹沢(蛭ヶ岳)大倉3時間40分登山レポ
267月8日甲斐駒ヶ岳尾白3時間40分登山レポ
278月30日木曽駒ヶ岳桂小場3時間40分登山レポ
289月9日薬師岳折立3時間40分登山レポ
298月6日トムラウシ山国民宿舎東大雪3時間25分登山レポ
309月1日白馬岳猿倉3時間15分登山レポ
318月29日空木岳池山林道3時間10分登山レポ
329月15日平ヶ岳鷹ノ巣3時間5分登山レポ
337月13日谷川岳谷川土合口

ロープウェー未使用

3時間登山レポ
349月27日常念岳一ノ沢3時間登山レポ
357月2日富士山スバルライン5合目2時間50分登山レポ
368月9日利尻岳鴛泊港2時間50分登山レポ
377月22日妙高山笹ヶ峰2時間45分登山レポ
386月12日宮之浦岳淀川登山口2時間40分登山レポ
396月29日八ヶ岳(赤岳)美濃戸口2時間40分登山レポ
407月20日火打山笹ヶ峰2時間40分登山レポ
418月16日朝日岳古寺鉱泉2時間40分登山レポ
4210月4日白山別当出合2時間40分登山レポ
437月20日高妻山戸隠キャンプ場2時間35分登山レポ
446月30日雲取山鴨沢2時間30分登山レポ
458月13日岩木山岩木山神社2時間20分登山レポ
468月18日吾妻山(西吾妻山)白布温泉2時間20分登山レポ
476月14日九重山長者原2時間15分登山レポ
487月29日岩手山馬返登山口2時間15分登山レポ
498月1日羊蹄山半月湖登山口2時間15分登山レポ
508月8日羅臼岳岩尾別温泉2時間15分登山レポ
517月3日甲武信ヶ岳毛木場2時10分登山レポ
528月22日巻機山桜坂駐車場2時間10分登山レポ
539月16日越後駒ヶ岳枝折峠2時間10分登山レポ
547月24日両神山日向大谷2時間5分登山レポ
558月3日大雪山(旭岳)旭岳温泉

ロープウェー未使用

2時間5分登山レポ
568月14日鳥海山滝ノ小屋登山口2時間5分登山レポ
5710月24日阿蘇山(高岳)

※自己責任

かんぽの宿 阿蘇

(前日泊からの駐車)

2時間5分登山レポ
587月12日男体山二荒山神社1時間55分登山レポ
598月20日安達太良山奥岳温泉1時間55分登山レポ
608月20日磐梯山猪苗代登山口1時間55分登山レポ
6110月26日仙丈ヶ岳北沢峠1時間55分登山レポ
6210月28日雨飾山雨飾高原キャンプ場1時間55分登山レポ
636月7日伊吹山三之宮神社1時間50分登山レポ
646月20日大峰山行者還トンネル西口1時間45分登山レポ
656月23日恵那山広河原1時間45分登山レポ
667月6日四阿山ダボス牧場1時間45分登山レポ
677月10日武尊山裏見ノ滝駐車場1時間45分登山レポ
687月25日筑波山駐在所(非正規ルート)1時間45分登山レポ
696月22日荒島岳勝原スキー場駐車場1時間40分登山レポ
708月2日十勝岳望岳台1時間40分登山レポ
718月7日斜里岳清岳荘1時間40分登山レポ
728月21日会津駒ヶ岳滝沢登山口1時間40分登山レポ
736月10日霧島山(韓国岳)大浪池登山口1時間35分登山レポ
747月12日日光白根山菅沼1時間30分登山レポ
757月23日苗場山小赤沢3合目1時間30分登山レポ
767月28日早池峰山河原坊~小田越1時間30分登山レポ
778月7日阿寒岳(雌阿寒岳)オンネトー1時間30分登山レポ
788月15日月山月山8合目1時間30分登山レポ
796月24日焼岳中の湯1時間25分登山レポ
806月6日天城山天城高原ゴルフコース1時間20分登山レポ
816月8日大山南光河原駐車場1時間20分登山レポ
826月13日開聞岳開聞岳登山者駐車場1時間20分登山レポ
836月15日祖母山北谷1時間20分登山レポ
846月18日石鎚山土小屋1時間20分登山レポ
857月1日大菩薩嶺上日川峠1時間20分登山レポ
867月31日八甲田山酸ヶ湯1時間20分登山レポ
876月25日蓼科山女乃神茶屋1時間10分登山レポ
887月9日草津白根山草津レストハウス1時間10分登山レポ
8910月6日御嶽山田ノ原1時間5分登山レポ
906月19日剣山見ノ越1時間登山レポ
919月8日立山室堂1時間登山レポ
6月16日阿蘇山(根子岳)大戸尾根登山口55分登山レポ
926月27日乗鞍岳畳平55分登山レポ
937月6日浅間山(黒斑山)車坂峠55分登山レポ
947月27日蔵王山刈田山頂駐車場55分登山レポ
956月26日美ヶ原山本小屋ふる里館50分登山レポ
967月26日那須岳峠の茶屋40分登山レポ
977月10日赤城山黒檜山登山口35分登山レポ
986月20日大台ヶ原山大台ケ原ビジターセンター25分登山レポ
997月29日八幡平見返峠25分登山レポ
1006月26日霧ヶ峰車山肩20分登山レポ

 
※所要時間 = 山頂で撮影した記念写真の撮影時刻 - 出発の登山口を撮影した写真の撮影時刻
 
※5・6位の燧ヶ岳・至仏山は、往路の山頂(燧ヶ岳→至仏山)まで7時間40分ほどかかりましたが、至仏山の山頂から登山口までは1時間30分ほどで下山しました。トータルの登山所要時間をベースにすると、上記の一覧は変動します。
 
※天候、体調ともに一定のコンディションではありませんでした。例えば、8日連続で登ったこともありました。疲労の蓄積により、スピードハイクができなかった山もあります。ただ、コースタイムが長い山に登る際は、ある程度、コンディションを整えてから登っています。
 
 
 
 
 
上記の一覧を、『登った順』にしたものをこちらでブログ投稿しています。
 
↑ ↑ ↑
 
往路の登山所要時間だけでなく、トータルの登山所要時間も掲載しています。
 
 
 
 
 
『百名山登山の帰りに入りたい温泉』を、こちらでまとめています。
 
 
 
 
 
『日本百名山を短期間(146日間)で完登したノウハウ』について、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
NO.1、NO.2の赤石岳・悪沢岳からNO.33の谷川岳(巌剛新道)までは、
 
特に気力・体力が必要な登山でした。日本百名山の中でも体力的な難易度は高めといって良いと思います。

 
 

個人的な日本百名山日帰り難易度ベスト3

 
1位 赤石岳・悪沢岳(畑薙第一ダム発)
 
赤石岳・悪沢岳登山は登山道の長さもさることながら、畑薙第一ダムから椹島(登山の起点)までの林道(片道約16km)も大きな山場です。
 
 
ちなみに、椹島ロッジに宿泊すればバスに乗ることができます。
 
 
また、林道は自転車での行き来が許可されています。
 
 
僕は往路復路ともに徒歩で臨みました。
 
→登山レポートはこちら。
 
 
 
 
2位 鷲羽岳・水晶岳(新穂高発)
 
新穂高から登っても七倉から登ってもとにかく遠い鷲羽岳・水晶岳。
 
新穂高からの場合は、2500m級の稜線を長距離歩くことになり、アップダウンもが続くので体への負荷が大きいです。
 
→登山レポートはこちら。
 
 
 
 
3位 皇海山(銀山平発のクラシックルート)
 
体力的には1位、2位には及びませんが、往路の庚申山~鋸山の鎖場は、危険度が高く、頼りないロープとハシゴが設置されている箇所があります。
 
 
復路の六林班峠の前後のササヤブこぎは、百名山を完登した中でトップクラスのインパクトでした。
 
 
六林班峠前後は、背丈以上のササヤブの中を延々と歩くので、単独で歩くのは極めて危険です。
 
→登山レポートはこちら。
 
 
 
 
たらればの話になりますが、
 
畑薙ダムから椹島までの往復の林道で、自転車を使えば1位と2位がほぼ同率になるのではないかなと思いました。
 
※マイカーは入れませんが、自転車の利用は認められています。
 
※僕は自転車を使わずに歩きました。
 
 
危険度だけを考えると、上記のベスト3の中では皇海山(クラシックルート)がダントツです。
 
 
上述しましたが、往路に危険度の高い鎖場が数か所あり、復路には背丈以上の藪漕ぎが続きます。(クラシックルートはノーマルルートではありません。)
 
 
百名山登山の中で、唯一、単独登山では危険だと思い、仲間と2人での山行としました。
 
 
皇海山のタイムは、難ルートの初登山でのタイムなので、単独で2回目の登山に臨んだとしたら、大幅にタイムを短縮できると思います。
 
 
ただ、2回目といえども、単独で登るのは嫌です。(絶対にやめましょう)
 
 
所要時間的には鷲羽岳・水晶岳と同じだった、燧ヶ岳・至仏山登山は、尾瀬ヶ原の木道歩きという登山以外の要素に要した時間が長かったので、ベスト3から外しました。
 
→燧ヶ岳・至仏山の登山レポートはこちら
 
 
 
 
また、NO1からNO33の中で、岩場・鎖場の要素が大きい百名山をあげると以下のとおりです。
(ノーマルルートでない皇海山は例外とします。)
 
体力に加え、岩場・鎖場の経験が必要になります。
 
剱岳(早月尾根) →登山レポートはこちら。
 
穂高岳(岳沢) →登山レポートはこちら。
 
槍ヶ岳(主に穂先) →登山レポートはこちら。
 
甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根) →登山レポートはこちら。
 
五竜岳(黒菱) →登山レポートはこちら。
 
谷川岳(巌剛新道) →登山レポートはこちら。
 
塩見岳(鳥倉林道) →登山レポートはこちら。
 
 
 
 
一部難所ありの山
 
空木岳(池山林道) →登山レポートはこちら。
 
飯豊山(御沢キャンプ場) →登山レポートはこちら。
 
平ヶ岳(鷹ノ巣) →登山レポートはこちら。
 
 
他の登山者の様子を見ていると、剱岳の早月尾根は他の山と比べて緊張感が伝わってきます。
 
 
また、槍ヶ岳の穂先も高いところが苦手な人にとっては高いハードルだと思います。
 
 
 
 
他に難易度を上げる要素として印象的だったのは、幌尻岳(振内ルート)の渡渉でした。→登山レポートはこちら。
 
 
 
 
あとは、慣れていない方には、白馬岳(猿倉ルート)の雪渓登りがハードルになりそうだなといったところです。 →登山レポートはこちら。
 
 
それから、夏の丹沢のヒルを忘れていました・・・。→登山レポートはこちら。
 
 
ここまでは全てNO.1からNO.33までの、日帰りをするには気力・体力が必要な山の話でした。
 
 
 
 
逆に、楽な百名山についてです。
 

日本百名山で日帰り登山が楽な山ベスト3

(油断は禁物です)
 
第1位 八幡平(見返峠) →登山レポートはこちら。
 
第2位 霧ヶ峰(車山肩) →登山レポートはこちら。
 
第3位 美ヶ原(山本小屋ふるさと館) →登山レポートはこちら。
 
第3位 大台ヶ原山(ビジターセンター) →登山レポートはこちら。
 
 
八幡平は、記憶では土の上を歩かなかったと思います。
 
 
ほとんど斜度のないアスファルト道と石畳だったような気がします。
 
 
上記のベスト3は、あくまでも、山頂まで最短の駐車場~山頂をピストンしたとしたらのベスト3です。
 
 
上記の山にも、ガッツリ登山になるルート、長距離を周遊するルートがあります。
 
 
特に、大台ヶ原山はルートによっては危険なルートもあるようなので注意が必要です。
 
 
 
 
 
以上、日本百名山の登山難易度についての山トークでした。
 
 
登山には所要時間や危険度だけでは測れない様々な要素があるので、どんな山でも常に、気を引き締めて臨む必要があります。
 
 
最後に、長距離の登山をする上で大事なことは、『ハードな山を楽に登るには、楽な山に登るときはきつく登る』ということです。
 
 
楽な山を楽に登っていたのでは、きつい山はさらにきつくなります。
 
 
百名山登山(146日間で完登)では、体力温存のため、楽な山は楽に登りましたが・・・。
 
 
僕は、百名山登山までの登山歴の中で、楽な山をきつく登ってきました。
 
 
例えば、登山ペースを上げたり、ザックを重くしたり、1日に何往復もしたり。
 
 
そんな姿勢で山に臨んできた結果として、日本百名山を短期間で完登することができ、日本百名山の100全てを日帰り登山することができたのだと思います。
 
 
百名山の完登は、偉いことでも、必要性があることでもありませんが、僕にとって『ひと夏での日本百名山全山日帰り登山(146日間で完登達成)』は、僕の人生において最高の挑戦であり、最高の宝物です。
 
 
最後までご覧いただきありがとうございました。
 
 
 
 
 
『百名山ハンターはうざい』という声もちらほら。
 
 
思う存分に日本百名山を登山するための考え方』をこちらでブログ投稿しています。
 
↑ ↑ ↑
 
究極の百名山ハンターだった僕の考えです。
 
 
 
 
 
『ひと夏での日本百名山全山日帰り登山』を本にしました。
 
ブログでも百名山登山をまとめていますが、書籍で、よりしっかりとまとめました。
 
皆様の登山の参考になれば幸いです!
 
 
ひと夏での日本百名山全山日帰り登山 ~無職となって登山に明け暮れた146日間~


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『日本百名山登山地図帳をどのように使ったか』については、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
日本百名山は、小説家であり登山家であった深田久弥により選定されました。
 
日本百名山(深田久弥 新潮社)読売文学賞を受賞しています。

 
 
 
 
 
『日帰り登山のノウハウ』をこちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けたノウハウになります。
 
 
 
 
 
『僕の登山装備(登山ウェア含む)』をこちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
 
 
 
 
 

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