悪沢岳の山頂看板とケルン

日本百名山の登山難易度ランキング【100座すべてを日帰り登山したときの所要時間に基づいたランキングです。】

 
 
 
 
日本百名山の、登山難易度ランキング(登山所要時間ベース)をまとめてみました。
 
 
下記の一覧の所要時間(往路)は、僕が2017年に日本百名山を完登した際、それぞれの山の登山口から山頂までを登るのにかかった時間になります。
 
(2017年6月5日から10月28日までの146日間で日本百名山全山日帰り登山を達成しました。)
 
 
僕の登山では、往路は写真撮影も少なめで、休憩もほぼしません。目的の山頂を目指してがむしゃらに登り、がむしゃらに稜線を歩きます。
 
 
日本百名山のそれぞれの山に登るのに要した往路のタイムを見ることが、日本百名山の体力的な難易度を見るのには一番良い指標となると思います。
 
 
ちなみに、日本百名山の往路で最も時間を要したのが畑薙ダムから赤石岳を経由しての悪沢岳(荒川東岳)で9時間20分かかりました。逆に最も時間がかからなかったのは車山肩からの車山(霧ヶ峰)で、かかった時間はわずか20分でした。
 
 
赤石岳・悪沢岳登山と霧ヶ峰登山を比較すると実に28倍もの差があり、日本百名山といっても登山所要時間、難易度は本当にピンからキリまでなんだなと実際に完登してみて実感をしたのでした。
 
 

日本百名山の登山難易度ランキング

※下記の一覧中の『ブログ』は、各山の登山レポート(写真付き)にリンクしています。
 
※『NO1赤石岳、NO2悪沢岳』といった表示は、2座周遊登山(または1日に2座を登山)を意味しています。

NO.登山日
(2017年)
山名登山口所要時間
(往路)
ルート詳細
1
2
10月12日赤石岳
悪沢岳
畑薙第一ダム
自転車未使用
9時間20分ブログ
3
4
10月8日鷲羽岳
水晶岳
新穂高7時間40分ブログ
5
6
7月15日燧ヶ岳
至仏山
鳩待峠7時間40分ブログ
79月13皇海山銀山平6時間35分ブログ
87月18日槍ヶ岳新穂高6時間
雨停滞有り
ブログ
9
10
7月4日金峰山
瑞牆山
瑞牆山荘4時間50分ブログ
119月19日鹿島槍ヶ岳扇沢4時間45分ブログ
1210月27日光岳芝沢ゲート4時間40分ブログ
139月10日黒部五郎岳折立4時間35分ブログ
1410月18日聖岳芝沢ゲート4時間25分ブログ
1510月1日笠ヶ岳新穂高4時間10分ブログ
16
17
9月3日北岳
間ノ岳
広河原4時間5分ブログ
189月29日穂高岳岳沢4時間5分ブログ
199月22日塩見岳鳥倉林道終点4時間ブログ
208月4日幌尻岳林道第二ゲート3時間55分ブログ
218月26日鳳凰三山(観音岳)青木鉱泉3時間50分ブログ
229月5日剱岳馬場島3時間50分ブログ
238月17日飯豊山御沢キャンプ場3時間45分ブログ
249月20日五竜岳黒菱駐車場3時間45分ブログ
256月5日丹沢(蛭ヶ岳)大倉3時間40分ブログ
267月8日甲斐駒ヶ岳尾白3時間40分ブログ
278月30日木曽駒ヶ岳桂小場3時間40分ブログ
289月9日薬師岳折立3時間40分ブログ
298月6日トムラウシ山国民宿舎東大雪3時間25分ブログ
309月1日白馬岳猿倉3時間15分ブログ
318月29日空木岳池山林道3時間10分ブログ
329月15日平ヶ岳鷹ノ巣3時間5分ブログ
337月13日谷川岳谷川土合口
ロープウェー未使用
3時間ブログ
349月27日常念岳一ノ沢3時間ブログ
357月2日富士山スバルライン5合目2時間50分ブログ
368月9日利尻岳鴛泊港2時間50分ブログ
377月22日妙高山笹ヶ峰2時間45分ブログ
386月12日宮之浦岳淀川登山口2時間40分ブログ
396月29日八ヶ岳(赤岳)美濃戸口2時間40分ブログ
407月20日火打山笹ヶ峰2時間40分ブログ
418月16日朝日岳古寺鉱泉2時間40分ブログ
4210月4日白山別当出合2時間40分ブログ
437月20日高妻山戸隠キャンプ場2時間35分ブログ
446月30日雲取山鴨沢2時間30分ブログ
458月13日岩木山岩木山神社2時間20分ブログ
468月18日吾妻山(西吾妻山)白布温泉2時間20分ブログ
476月14日九重山長者原2時間15分ブログ
487月29日岩手山馬返登山口2時間15分ブログ
498月1日羊蹄山半月湖登山口2時間15分ブログ
508月8日羅臼岳岩尾別温泉2時間15分ブログ
517月3日甲武信ヶ岳毛木場2時10分ブログ
528月22日巻機山桜坂駐車場2時間10分ブログ
539月16日越後駒ヶ岳枝折峠2時間10分ブログ
547月24日両神山日向大谷2時間5分ブログ
558月3日大雪山(旭岳)旭岳温泉
ロープウェー未使用
2時間5分ブログ
568月14日鳥海山滝ノ小屋登山口2時間5分ブログ
5710月24日阿蘇山(高岳)
※自己責任
かんぽの宿 阿蘇
(前日泊からの駐車)
2時間5分ブログ
587月12日男体山二荒山神社1時間55分ブログ
598月20日安達太良山奥岳温泉1時間55分ブログ
608月20日磐梯山猪苗代登山口1時間55分ブログ 
6110月26日仙丈ヶ岳北沢峠1時間55分ブログ
6210月28日雨飾山雨飾高原キャンプ場1時間55分ブログ
636月7日伊吹山三之宮神社1時間50分ブログ
646月20日大峰山行者還トンネル西口1時間45分ブログ
656月23日恵那山広河原1時間45分ブログ
667月6日四阿山ダボス牧場1時間45分ブログ
677月10日武尊山裏見ノ滝駐車場1時間45分ブログ
687月25日筑波山駐在所(非正規ルート)1時間45分ブログ
696月22日荒島岳勝原スキー場駐車場1時間40分ブログ
708月2日十勝岳望岳台1時間40分ブログ
718月7日斜里岳清岳荘1時間40分ブログ
728月21日会津駒ヶ岳滝沢登山口1時間40分ブログ
736月10日霧島山(韓国岳)大浪池登山口1時間35分ブログ
747月12日日光白根山菅沼1時間30分ブログ
757月23日苗場山小赤沢3合目1時間30分ブログ
767月28日早池峰山河原坊~小田越1時間30分ブログ
778月7日阿寒岳(雌阿寒岳)オンネトー1時間30分ブログ
788月15日月山月山8合目1時間30分ブログ
796月24日焼岳中の湯1時間25分ブログ
816月6日天城山天城高原ゴルフコース1時間20分ブログ
806月8日大山南光河原駐車場1時間20分ブログ
826月13日開聞岳開聞岳登山者駐車場1時間20分ブログ
836月15日祖母山北谷1時間20分ブログ
846月18日石鎚山土小屋1時間20分ブログ
857月1日大菩薩嶺上日川峠1時間20分ブログ
867月31日八甲田山酸ヶ湯1時間20分ブログ
876月25日蓼科山女乃神茶屋1時間10分ブログ
887月9日草津白根山草津レストハウス1時間10分ブログ
8910月6日御嶽山田ノ原1時間5分ブログ
906月19日剣山見ノ越1時間ブログ
919月8日立山室堂1時間ブログ
6月16日阿蘇山(根子岳)大戸尾根登山口55分ブログ
926月27日乗鞍岳畳平55分ブログ
937月6日浅間山(黒斑山)車坂峠55分ブログ
947月27日蔵王山刈田山頂駐車場55分ブログ
956月26日美ヶ原山本小屋ふる里館50分ブログ
967月26日那須岳峠の茶屋40分ブログ
977月10日赤城山黒檜山登山口35分ブログ
986月20日大台ヶ原山大台ケ原ビジターセンター25分ブログ
997月29日八幡平見返峠25分ブログ
1006月26日霧ヶ峰車山肩20分ブログ

 
※所要時間 = 山頂で撮影した記念写真の撮影時刻 - 出発の登山口を撮影した写真の撮影時刻
※天候、体調ともに一定のコンディションではありませんでした。
 例えば、8日連続で登ったこともありました。疲労の蓄積によりスピードハイクができなかった山もあると思います。ただ、コースタイムが長い山に登る際は、ある程度、コンディションを整えてから登っています。
 
 
 
 
 
上記の一覧を、『登った順』にしたものをこちらでブログ投稿しています。
 
↑ 往路の登山所要時間だけでなく、トータルの登山所要時間も掲載しています。
 
 
 
 
 
『日本百名山を短期間(146日間)で完登したノウハウ』について、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
NO.1、NO.2の赤石岳・悪沢岳からNO.33の谷川岳(巌剛新道)までは、
 
特に気力・体力が必要な登山でした。日本百名山の中でも体力的な難易度は高めといって良いと思います。

 
 

個人的な日本百名山日帰り難易度ベスト3

 
1位 赤石岳・悪沢岳(畑薙第一ダム発)
 
赤石岳・悪沢岳登山は登山道の長さもさることながら、畑薙第一ダムから椹島(登山の起点)までの林道(片道約16km)も大きな山場です。
 
ちなみに、椹島ロッジに宿泊すればバスに乗ることができます。
 
また、林道は自転車での行き来が許可されています。
 
僕は往路復路ともに徒歩で臨みました。
 
→こちらで登山レポートをしています(写真付き)。
 
  
2位 鷲羽岳・水晶岳(新穂高発) 
 
新穂高から登っても七倉から登ってもとにかく遠い鷲羽岳・水晶岳。
 
新穂高からの場合は、2500m級の稜線を長距離歩くことになり、アップダウンもが続くので体への負荷が大きいです。
 
→こちらで登山レポートをしています(写真付き)。
 
 
3位 皇海山(銀山平発のクラシックルート) 
 
体力的には1位、2位には及びませんが、往路の庚申山~鋸山の危険度の高い鎖場に頼りないロープとハシゴ、復路の六林班峠の前後のササヤブこぎは百名山を完登した中でもトップクラスのインパクトでした。
 
特に、背丈以上のササヤブの中を延々と歩く六林班峠前後は、単独で入るのは極めて危険です。
 
→こちらで登山レポートをしています(写真付き)。
 
 
たらればの話になりますが、
 
畑薙ダムから椹島までの往復を、自転車を使えば1位と2位がほぼ同率になるのではないかなと思いました。
 
※マイカーは入れませんが、自転車の利用は認められています。
 
※僕は自転車を使わずに歩きました。
 
危険度だけを考えると上記ベスト3の中では皇海山がダントツです。
 
上述しましたが、往路に危険度の高い鎖場が数か所あり、復路には背丈以上の藪漕ぎが続きます。
(そもそもノーマルルートではありません・・・。)
 
百名山登山の中で、唯一、単独では危険だと思い、仲間と2人で登った山行でした。
 
難ルートの初登山でのタイムなので、単独で2回目の登山に臨めば、大幅に時間を短縮できると思います。
 
ただ、2回目といえども単独で登るのは気が引けます・・・。
 
 
所要時間的には鷲羽岳・水晶岳と同じだった、燧ヶ岳・至仏山登山は、尾瀬ヶ原の木道歩きという登山以外の要素に要した時間が長かったので、ベスト3から外しました。
 
→燧ヶ岳・至仏山登山のブログ投稿
 
 
また、NO1からNO33の中で、岩場・鎖場の要素が大きい百名山をあげると以下のとおりです。
(ノーマルルートでない皇海山は例外とします。)
 
体力に加え、岩場・鎖場の経験が必要になります。
 
 剱岳(早月尾根) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 穂高岳(岳沢) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 槍ヶ岳(主に穂先) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 五竜岳(黒菱) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 谷川岳(巌剛新道) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 塩見岳(鳥倉林道) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 一部難所あり
 
 空木岳(池山林道) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 飯豊山(御沢キャンプ場) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 平ヶ岳(鷹ノ巣) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 
他の登山者の様子を見ていると、剱岳の早月尾根は他の山と比べて緊張感が伝わってきます。
 
また、槍ヶ岳の穂先も高いところが苦手な人にとっては高いハードルだと思います。
 
他に難易度を上げる要素として印象的だったのは、幌尻岳(振内ルート)の渡渉でした。
膝くらいまでの水位の沢を10回ほど渡ったり戻ったりしました。 →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
あとは、慣れていない方には、白馬岳(猿倉ルート)の雪渓登りがハードルになりそうだなといったところです。 →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 
それから、夏の丹沢のヒルを忘れていました・・・。 →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 
ここまでは全てNO.1からNO.33までの、日帰りをするには気力・体力が必要な山の話でした。
 
 
逆に、
 

日本百名山で日帰り登山が楽な山ベスト3

(油断は禁物です)
 
第1位 八幡平(見返峠) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
第2位 霧ヶ峰(車山肩) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
第3位 美ヶ原(山本小屋ふるさと館) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
第3位 大台ヶ原山(ビジターセンター) →登山レポート(写真付き)はこちら。
 
 
八幡平は、記憶では土の上を歩かなかったと思います。
 
ほとんど斜度のないアスファルト道と石畳だったような気がします。
 
 
上記のベスト3は、あくまでも、山頂まで最短の駐車場~山頂をピストンしたとしたらのベスト3です。
 
上記の山にも、ガッツリ登山になるルート、長距離を周遊するルートがあります。
 
特に、大台ヶ原山はルートによっては危険なルートもあるようなので注意が必要です。
 
 
 
以上、つらつらと書かせていただきましたが、登山には所要時間や危険度だけでは測れない様々な要素があるので、どんな山でも常に、気を引き締めて臨むことが大切だと思います。
 
最後に個人的に思うのは、ハードな山を楽に登るには、楽な山に登るときはきつく登るということが大事だと思います。
 
楽な山を楽に登っていたのでは、きつい山がさらにきつくなるだけだと思うのであります。
(百名山登山では体力温存のため楽な山は楽に登りましたが・・・。)
 
 
 
 
 
 
この地図帳があったから、日本百名山を完登してみたいと思い、実際に完登をすることができたと思ってます!
 
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「日本百名山地図帳」は、登山ルートやコースタイムなどの確認に大活躍し、ボロボロになるまで使いました
 
『日本百名山登山地図帳をどのように使ったか』については、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
日本百名山は、小説家であり登山家であった深田久弥により選定されました。
 
日本百名山(深田久弥 新潮社) 読売文学賞を受賞しています。

 
 
 
 
 
『日帰り登山のノウハウ』をこちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けたノウハウになります。
 
 
 
 
 
『僕の登山装備(登山ウェア含む)』をこちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
 
 
 
 
 

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