2017年9月10日に黒部五郎岳(くろべごろうだけ)を日帰り登山済
日本百名山の中でも登山口からのコースタイムが最も長い部類に入る黒部五郎岳。
黒部五郎岳の日帰り登山の難易度はトップクラスです。
標高2840m
富山県と岐阜県にまたがる山
登山ルート
折立登山口からの日帰りピストン
メモ:黒部五郎岳の別名は中ノ俣岳
駐車場(折立登山口)
50台以上 トイレ有り
※駐車台数は実際にカウントしたわけではないので大きく異なっている可能性あり。
※駐車台数は10台前後、20台以上、50台以上で分類。
※トイレの使用可否は未確認の場合あり。
富山県側から黒部五郎岳までの最短登山口は飛越(ひえつ)新道登山口ですが、昨年歩いた、太郎平~北ノ俣岳を今年も歩きたかったので、往復で3時間30分ほどコースタイムが延びることになりますが、折立から登ることにしました。
(折立登山口からの登山道と飛越新道登山口からの登山道は北ノ俣岳付近で合流。)
黒部五郎岳登山の前日には折立から薬師岳を日帰りピストンしましたが、折立から太郎平までの登山道が予想以上に楽だった(個人的感想)、というのも折立から登ることを決めた要因です。
また、折立から登るにしても飛越新道から登るにしても、日帰り登山ということになると登山口での車中泊が前提になります。(有峰林道の通行可能時間帯の関係上)
※有峰林道については薬師岳登山のブログで投稿をしています。
☆薬師岳登山のブログ投稿
有峰林道の通行可能時間に加えて、車中泊環境として、飛越新道登山口はトイレが仮設であり、駐車場がトンネルのすぐ隣にあるというなかなかハイレベルな状況のようだったので、折立を選んだというのもあります。
(駐車可能台数は少なく、利用者も少ない雰囲気です。)
登山口近くのトンネルというと、登山前の事前リサーチをしている際のGoogle検索などで、検索候補に「心霊」という単語がついてまわることが多いのです・・・。
(飛越トンネルは検索候補に心霊は出てこなかったとは思いますが、それでもなんとなく。)
他の登山者が全くいない夜明け前の暗闇の登山道を、ひとりヘッドライトの灯りを頼りに登ることも多々ありますが、霊的なものはふとしたときに意識してしまうことがあります。
遭難事故現場などを暗い時間帯に通過するということはいくらでもありますし、これまでも、登山口までの道中にある丑三つ時の心霊スポットを、ひとり車で通過するということを幾度となく経験しています。
今のところ、僕にはその手の感覚はないようですが、感覚を目覚めさせることがないよう、心霊、怪談番組は見ないようにしている小心者であります。
ちなみに、夜明け前の暗い時間帯に寄る、他の登山者が全くいない登山口のトイレというのもなかなかの雰囲気があります。
人里離れているので電気が来ておらずヘッドライトの灯りのみということも多々あります。
前日に折立~薬師岳を日帰りピストンし、お風呂に入れないまま車中泊をして迎えた黒部五郎岳登山の朝。
稜線上のテント泊などでは当たり前であり諦めもつきますが、登山口レベルの標高での車中泊でお風呂に入れないというのはなかなかきつかったです。(稜線上は気温、湿度が低いので、お風呂に入れなくても意外と不快感はありません。)
前日の薬師岳登山の時には気が付かなかったアラレちゃん。
「大好き薬師岳 太郎を愛する会」
剱岳
ポール
薬師岳には雲が。
目指す太郎平小屋方面
太郎平小屋と太郎山
昨年歩いた時からお気に入りの光景です。
太郎平小屋前の道標
右が北ノ俣岳方面で中央奥に目指す黒部五郎岳
まずは太郎平小屋からすぐの太郎山への登りです。
太郎平小屋から5分もしないうちに薬師沢方面(雲ノ平方面)と黒部五郎岳方面の分岐があります。
太郎平から黒部五郎岳までは往復約20キロのようです。
分岐はこんな感じです。
どちらを行っても北アルプス最深部へと続いているからか、なんとなく趣深く感じる木道の分岐。
振り返る太郎平小屋
薬師岳には雲がかかっています。
北ノ俣岳の向こう、遠く影のように見える黒部五郎岳。
長い距離ではありますが、展望が開けているので心地よく歩けます。
左奥に笠ヶ岳
ハイマツの緑が綺麗です。
なかなか近づかない黒部五郎岳
ウィキペディアによると、歌手の野口五郎はデビュー当時の芸名決めで、黒部五郎にするか野口五郎にするかの選択肢があったようです。
なにゆえ、黒部五郎岳(標高2840m)、野口五郎岳(標高2924m)の2座が芸名の候補になったか気になるところですが、結果的には標高が高い方ということで野口五郎を選んだようです。
北ノ俣岳山頂が見えてきました。
ここまでも地味なアップダウンがあります。
北ノ俣岳山頂付近の光景は、昨年のすべての山行の中で最も印象に残った光景のひとつです。
右上には月が。
青空と緑に覆われたなだらかな稜線。
この光景を再び見たかったので、折立から黒部五郎岳に登ることにしました。
正に編み笠のように見える笠ヶ岳
ハイマツ帯の登り
北ノ俣岳山頂と薬師岳
北ノ俣岳山頂の記念自撮り。
昨年の北ノ俣岳山頂での記念自撮り。
室堂から新穂高までの3泊4日の縦走で唯一晴れた、3日目の薬師岳山荘から双六岳まで。
3日目以外は雨でした・・・。
北ノ俣岳から黒部五郎岳まではもうひと越えあります。
振り返る北ノ俣岳方向
目の前に登り。中俣乗越?
振り返っても登り。
やっと黒部五郎岳が眼前になりました。
近くになると、なだらかな山容に見えます。
写真では伝わらないですが、黒部五郎の肩まではそれなりの登りです。
山と高原地図では「急登」の表記です。
黒部五郎の肩から見上げる山頂。
中央に水晶岳(黒岳)、右端のピークが鷲羽岳です。
水晶岳アップ
黒部五郎岳山頂に到着
雲に覆われたり晴れたりの山頂で記念自撮り。
黒部五郎岳の板の角度がイマイチ。
ど真ん中に雲ノ平山荘がかすかに見えています。
中央のなだらかな溶岩台地が雲ノ平一帯です。台地にあるピークが祖父岳。奥の山脈の双耳峰が水晶岳です。
写真よりもう少し左にいくと雲ノ平山荘があり、雲ノ平の中心部となります。
黒部五郎カール
左上の溶岩台地が雲ノ平で、奥の山脈が北アルプス裏銀座です。(左奥の双耳峰が水晶岳)
カールの右上に黒部五郎小舎(写真中央)
山頂からも黒部五郎カールの中の雷岩(多分)が見えました。
写真中央左の亀裂が入った岩が雷岩と思われます。近くで見ると軽トラくらいの大きさだったと思います。
山頂は一瞬、完全に雲に覆われ、そのタイミングでほとんどの登山者が下山しましたが、それでもと思い、少し待っていると再び晴れて展望が開けました。
水晶岳
水晶岳から左に進むと赤牛岳?
鷲羽岳
水晶岳を中心(上方)に撮影。
中央の双耳峰が水晶岳、右端のピークが鷲羽岳。
水晶岳の左側は赤牛岳?
写真の中央左端から黒部五郎カールへと続く登山道が見えています。(緑色の中を走る白いスジ)
薬師岳
日陰になった黒部五郎カール
戻る方向。(太郎平小屋方面)
矢印のあたりが太郎平小屋で、右の山が薬師岳です。
写真で見るとたいしたことが無いように見えますが、実際には果てしなく遠く見え、見た目以上のアップダウンがあります。(登山ルートは写真左側の凸凹しているところを登ったり下りたりする感じです。)
日帰り難易度としては、難関の中でも上位に入ると思います。
黒部五郎岳を後に、太郎平へと向かいます。
忘れてはならいのは、太郎平はゴールではないということであります。太郎平から先、折立まではコースタイムにして約3時間の下りが待っています。
雲がかかりがちだった薬師岳もだいぶ晴れました。
黒部五郎岳と北ノ俣岳の道中、道標をよく見ると、赤木岳付近は雷鳥が多いようです。
太郎平から黒部五郎岳までは長時間歩くことになりますが、個人的には本当に飽きのこないルートだと思います。
富山県側から黒部五郎岳への最短ルートとなる神岡新道~飛越新道を示す看板。
新穂高からのルートと比べても飛越新道ルートの方が短いと思われます。
ただ、事前リサーチをしての僕の勝手な推測ですが、飛越新道は登山道の整備の手が行き届きにくい場所であり、加えてぬかるみが多いので歩き辛いルートではなかろうかと思います。
登山者も少なそうな感じで、玄人向きのルートだと思われます。
黒部五郎岳の山頂でお話しした方で、僕と同じく飛越新道からではなく、折立からの日帰りを選んでいる方がいました。
ちなみに、その方は午前3時から登り始めたといわれていました。
見飽きることの無い景色の中をひた歩きます。
池塘
北ノ俣岳~太郎平小屋の終盤は木道が多いので、疲れの溜まった復路でもそれほど苦労しませんでした。
自分自身で忘れがちでしたが、前日には折立から薬師岳を日帰りピストンしている身なのです。
太郎平小屋まであと10分くらいという場所に、太郎山山頂を示す看板があります。
看板から5分とかからない場所が山頂だと思いますが、中年グループが占拠しているような感じだったのでスルー。
生ビールが名物?の太郎平小屋では、コーラを補給。
9月9日折立~薬師岳日帰りピストン、9月10日折立~黒部五郎岳日帰りピストンの登山届を提出した際、その内容にいぶかし気な表情を見せていたものの、最終的には「変わったこだわりだね」と半ばあきれ気味にお褒めの言葉をくれた山岳警備臨時派出所の方は窓口におらず。
百名山登山の全日程の中でも、最高レベルにタフな行程だった2日間でしたが、天候にも恵まれ、北アルプスの深くにある薬師岳、黒部五郎岳を満喫することができました。
9月8日 立山下山後に折立登山口駐車場入りし車中泊
9月9日 薬師岳登山(下山後にそのまま折立で車中泊)
9月10日 黒部五郎岳登山
黒部五郎岳が掲載された『山と高原地図』(昭文社)
黒部五郎岳は剱・立山の「山と高原地図」に掲載されています。
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『日本百名山の100座すべての登山所要時間(登山レポート)』を、こちらで一覧にしています。
↑ 146日間で日本百名山を完登したときの登山所要時間(登山レポート)になります。
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僕はこの地図帳があったから、日本百名山を完登してみたいと思い、実際に完登をすることができました。
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