投稿者「松本市の山男」のアーカイブ

北アルプスの五竜岳を登山した時に撮影した、遭難者を救助した長野県の山岳救助ヘリコプターのやまびこ

山岳遭難は迷惑で税金の無駄遣いなのか?【登山者の僕が考えてみました】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
 
今回は、『遭難は迷惑で税金の無駄遣いなのか?』ということで、山トークをしていきます。
 
 
 
結論から言うと、『山岳遭難が迷惑で税金の無駄遣いだとするならば、山岳遭難だけが非難されるのはおかしい』と僕は思っています。
 
 
 
その理由について、山トークをしていきます。
 
 
※絶対に遭難をしないという意識を持つこと、万全の登山準備をし、無謀な登山をしないということが、今回の山トークの前提です。
 
 
 
 
 

山岳遭難は迷惑で税金の無駄遣いなのか?

 
①遭難する登山者の種類
 
②救助者も登山の魅力を知っている
 
③遭難救助をする方は命懸けであると言うことについて
 
④救助に向かう人のことを考えて、登山をしなければ良いのか
 
⑤税金が使われるものと公的に対応がされるもの
 
まとめ
 
 
 
 
 
山岳遭難は迷惑で税金の無駄遣いなのか?①

遭難する登山者の種類

遭難をする登山者と言っても、いくつかの種類の人がいると思います。
 
 
救助にあたる方々からすれば、遭難者の種類によって、救助活動の際に抱く感情も異なってくると思います。
 
 
 
 
遭難する登山者の種類
 
①装備が万全で経験も豊富、天気の良い日に登山をしていた登山者
 
②経験の浅い登山者
 
③知識も装備も不十分な登山者
 
④スキー場の滑走禁止エリアで遭難するなど、禁止行為をした結果、遭難する登山者
 
 
 
 
僕は救助をする側になったことがないので、感覚がずれているかもしれませんが、僕が救助をする側になったとしたら、こう思うんじゃないかと思います。
 
 
『①装備が万全で経験も豊富、天気の良い日に登山をしていた登山者』が遭難したら
 
何としても救助せねば
 
 
 
 
『②経験の浅い登山者』が遭難したら
 
何としても救助せねば
 
 
 
 
『③知識も装備も不十分な登山者』が遭難したら
 
「山を舐めるな!」と叱責(教育)せねば。
 
 
 
 
『④スキー場の滑走禁止エリアで遭難するなど、禁止行為をした結果、遭難する登山者』が遭難したら
 
何で、ルールを破る奴らを助けに行かなきゃならんのよ。見つけたらタダじゃ済まさん!
 
 
 
 
もし、僕が救助をする側の人間になったとしたら、遭難する人をだいたい、こんな感じで分類し、それぞれに、こんな感じの感情を抱くのではないかなと思います。
 
 
 
 
 
山岳遭難は迷惑で税金の無駄遣いなのか?②

救助者も登山の魅力を知っている

山岳救助隊に当たるのは、山岳警備隊(警察)と山岳遭難防止対策協会(遭対協)、山小屋の方が主になると思います。
 
 
僕の推測にはなりますが、山岳救助にあたる方々は、山の魅力、登山の魅力を知っている方が大半ではないかと思います。
 
 
泳いだことがない人がライフセイバーに配置されないのと同じで、登山をしたことがない人が、山岳救助をする訳がありません。
 
 
登山をしたことがある人であれば、必ず登山の魅力を知ることになります。(中には登山が嫌いな人もいるとは思いますが。)
 
 
そして、登山の魅力を知っている人が、救助をする側になるというのが大半だと思います。
 
 
救助をする側の方々は、登る人の気持ち、なぜ山に登るのか、がわかっていると思います。
 
 
なので、真摯に登山をしている登山者が遭難し、救助にあたるときは、負の感情だけを抱いて救助にあたることはないのではないかと思います。
 
 
 
 
 
山岳遭難は迷惑で税金の無駄遣いなのか?③

遭難救助をする方は命懸けであると言うことについて

山岳遭難が発生すると、『危険に身をさらして救助に向かう人の立場になって考えてみろ。』といったコメントを見聞きすることがあります。
 
 
救助にあたる方の二次遭難のリスクがありますし、これまでに実際に二次遭難で命を落とされた方もいます。
 
 
コメントをする方の言いたいことは十分にわかりますが、命懸けでことにあたるのは、山岳遭難に限ったことではないと思います。
 
 
犯罪に立ち向かう警察官、消化活動に臨む消防士、水難救助隊の方など。
 
 
登山者だけが、『危険に身をさらして救助に向かう人の立場になって考えてみろ。』と言われるのはおかしいのではないかと思います。
 
 
 
 
 
山岳遭難は迷惑で税金の無駄遣いなのか?④

救助に向かう人のことを考えて、登山をしなければ良いのか

誰も登山をしなくなれば、山小屋は経営が成り立たなくなります。
 
 
登山用品のみを作るメーカーは経営が成り立たなくなります。
 
 
山岳雑誌、山岳書籍を出版する会社も登山カテゴリーから撤退をすることになります。
 
 
山岳救助隊、遭対協、山岳会は解散となります。
 
 
登山は、日本だけでなく、世界的に行われており、登るのは、人間の本能であると言っても良いのではないかと思います。
 
 
登山をしない(登山を禁止する)というのは、現実的にみて、無理だと思います。
 
 
『雪山登山は禁止できるのか?』について、僕の考えをこちらにブログ投稿しています。
 
 
 
 
 
山岳遭難は迷惑で税金の無駄遣いなのか?⑤

税金が使われるものと公的に対応がされるもの

登山と同じような形で、税金が使われ公的に対応がされるものには以下のものがあるかと思います。
 
 
・犯罪捜査
 
・交通事故の救助、処理対応の一部
 
・火事の消化
 
・水難事故の救助
 
 
 
 
登山の遭難が、迷惑だ、税金の無駄遣いだと言われるのであれば、上記の当事者も同じように非難されるべきかと思います。
 
 
犯罪者、事故を起こした人、火事を起こした人、水難救助をしてもらった人。
 
 
税金が使われ、公的に対応がされるものというのは、社会的に必要経費ということであり、山岳遭難への対応も、必要経費のひとつということだと思います。
 
 
 
 
 

まとめ

以上、『山岳遭難は迷惑で税金の無駄遣いなのか?』ということで、山トークをしてきました。
 
 
 
①遭難する登山者の種類
 
②救助者も登山の魅力を知っている
 
③遭難救助をする方は命懸けであると言うことについて
 
④救助に向かう人のことを考えて、登山をしなければ良いのか
 
⑤税金が使われるものと公的に対応がされるもの
 
 
 
 
自然を相手にする登山では、誰もが遭難をする可能性があります。
 
 
そのことを常に意識し、装備と体の準備を整え、無謀な登山はしないことが重要です。
 
 
しかし、それでも遭難をしてしまうことがあるのが登山です。
 
 
今は、ココヘリなどで遭難対策をすることもできます。
 
 
『ココヘリ』については、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
遭難をしてしまった時に、登山者だけが、迷惑だ、税金の無駄遣いだと言われるのはおかしいと思います。
 
 
ただ、救助は命懸けであるということと、多額の税金が使われる場合があるというのも事実です。
 
 
遭難をしてしまった時に、非難をされない登山をすることが重要だと思います。
 
 
 
 
それでは、また次の山トークでお会いしましょう!!
 
 
 
 
 
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雪山登山・冬山登山が禁止されていない北アルプスの乗鞍岳

雪山登山は禁止できるのか?【禁止すべきとの声を見聞きすることがありますが僕はできないと思ってます。】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
 
雪山登山は禁止できるのか?
 
 
 
雪山での山岳遭難が発生すると、ネットニュースのコメントやSNSで時々、『雪山登山は禁止すべきだ』という意見を見かけることがあります。
 
 
 
結論から言うと、僕は、『雪山登山の禁止はできない』と思っています。
 
 
 
雪山登山は社会的に肯定されています。
 
 
今回は、雪山登山が肯定されている証(あかし)について、山トークをしていきます。
 
 
ちなみに、僕自身、冬は北アルプス乗鞍岳(標高3026m)を中心に、雪山に通い、雪山登山をしてきました。
 
 
そんな雪山登山者による山トークになります。
 
 
 
 
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
 
 
※今回は、成人の雪山登山についての山トークになります。高校生をはじめとした、未成年の雪山登山に関しては除外しての山トークです。
 
 
 
 
 

雪山登山は禁止できるのか?

雪山登山が肯定されている証しとして、以下があげられると思います。
 
 
①登山用品店では、必ず雪山装備が売られている
 
②雪山でも、営業している山小屋がある(開放されている避難小屋がある)
 
③登山雑誌では、毎年、雪山登山について特集されている
 
④雪山登山についての書籍が出版されている
 
⑤ピオレドール賞では、雪山登山が評価されています。
 
⑥夏山登山は禁止できるのか?
 
 
 
 
それぞれについて、山トークしていきます。
 
 
 
 
雪山登山は禁止できるのか?

登山用品店では、必ず雪山装備が売られている

大昔から、アイゼンやピッケルといった、雪山登山のための装備、道具があります。
 
 
雪山登山に使われるアイゼンピッケルが製造され、販売されているということは、雪山登山をする人が昔からいるということです。
 
 
また、雪山登山が社会的、商業的に肯定されているということだと思います。
 
 
雪山登山が禁止されるということになると、アイゼン、ピッケルの製造と、登山用品店などでの販売が規制、禁止されることにならなければなりません。
 
 
製造販売が規制されることになる、禁止になる、という場合、間違いなく業界から反発があります。
 
 
また、これまで肯定されていた真っ当な業界が、政府によって潰されることになるという状況は、世の中的に論争が引き起こされることになると思われます。
 
 
 
 
 
雪山登山は禁止できるのか?

雪山で営業している山小屋がある

北アルプスの西穂高岳山荘や、八ヶ岳の赤岳鉱泉は、冬も営業をしています。
 
 
そして、たくさんの登山者が利用、宿泊をしています。
 
 
冬に山小屋が営業をしているということは、需要があるから営業をしている訳であって、山小屋が、雪山登山を肯定しているということです。
 
 
また、夏山で営業をしている山小屋には、冬季避難小屋(管理人は不在)が併設されている場合があり、冬の間、解放されていることがあります。
 
 
山小屋の冬季営業に、冬季避難小屋の開放。
 
 
山小屋(登山業界)は、雪山登山を肯定しているということになるかと思います。
 
 
 
 
 
雪山登山は禁止できるのか?

登山雑誌では、毎年、雪山登山について特集されています。

誰も読まないような記事であれば、特集されることはありません。
 
 
雪山登山についての特集は、冬の風物詩です。
 
 
出版業界も、登山を肯定しているということかと思います。
 
 
 
 
 
雪山登山は禁止できるのか?

雪山登山についての書籍が出版されている

雑誌の雪山特集だけではなく、単行本でも、雪山登山の入門書をはじめ、たくさんの書籍が販売されています。
 
 
雪山を肯定する著者がたくさんいるということかと思います。
 
 
 
 
 
雪山登山は禁止できるのか?

ピオレドール賞では、雪山登山が評価されています。

ピオレドールとは、「金のピッケル」を意味し、登山界のアカデミー賞ともいわれる権威ある賞になります。
 
 
賞の名前自身に、雪山登山の装備である「ピッケル」が使われており、多くの雪山登山者(=登山家)が賞を受賞しています。
 
 
雪山登山は、世界中の登山業界で肯定がされているということになります。
 
 
 
 
 

夏山登山は禁止できるのか?

仮に、雪山登山が禁止されることになった場合、夏山登山は禁止できるのか?
 
 
答えはノーだと思います。
 
 
日本三霊山(にほんさんれいざん)という用語があるように、日本では山岳信仰が盛んです。
 
 
富士山・白山・立山が日本三霊山になります。
 
 
三霊山以外にも信仰登山が盛んな山々があり、登山を禁止するということは、信仰に干渉することになります。
 
 
また、日本各地に山岳会や登山サークルがあり、中には社団法人化されている山岳会もあります。
 
 
登山を禁止するということは、山岳会や登山サークルを解散させるということになり、そのようなことが許されるとは思えません。
 
 
 
 
 

まとめ

以上、『雪山登山は禁止できるのか?』という問いに対して、雪山登山が肯定されている証をあげてきました。
 
 
①登山用品店では、必ず雪山装備が売られている
 
②雪山でも、営業している山小屋がある(開放されている避難小屋がある)
 
③登山雑誌では、毎年、雪山登山について特集されている
 
④雪山登山についての書籍が出版されている
 
⑤ピオレドール賞では、雪山登山が評価されています。
 
⑥夏山登山は禁止できるのか?
 
 
 
以上より、昔から雪山登山は各業界で肯定をされており、雪山での遭難や事故が多発をしても、雪山登山を禁止をすることはできないと思います。
 
 
では、どうするかということですが、取り組むべきは、雪山未経験者、雪山初心者への啓発活動だと思います。
 
 
例えば、義務教育の中に、雪山登山の危険さや、必要な準備・装備について教育することを含めるようにするなど。
 
 
最近は、登山アプリやSNSで、雪山登山の様子を以前よりも身近に目にするようになりました。
 
 
軽い気持ちで雪山登山を始めてしまう登山者が、増えてきているように思います。
 
 
未成年や、雪山登山未経験者、雪山登山初心者に対して、雪山登山の危険さ、雪山登山のリスク、雪山登山を始めるために必要な知識について、啓発をしていくことが大切だと思います。
 
 
 
 
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!!
 
 
 
 
 
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僕が遭難することなく雪山登山をしてくることができた理由のひとつのザックを背負って御嶽山の山頂で撮影した記念写真

遭難することなく雪山登山をしてこれた理由【北アルプス3000m級の雪山登山の経験から】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
 
今回は、『遭難することなく、僕が雪山登山をしてこれた理由』ということで、山トークをしていきます。
 
 
 
僕は冬は北アルプスの乗鞍岳(標高3026m)に通って雪山登山をしてきました。
 
 
乗鞍岳ではこれまでに複数回の雪崩事故も発生していますが、僕はこれまで遭難することなく、無事に雪山登山から帰還することができています。
 
 
今回は、その理由について、山トークをしていきます。
 
 
 
 
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
 
 
 
 
 

遭難することなく、僕が雪山登山をしてこれた理由4つの理由

運が良かったから

まずは、何と言っても運が良かったからです。
 
 
雪崩に巻き込まれる、滑落をしてしまうというのは、どうしようもない側面があります。
 
 
いくら気をつけていようが、いくら登山の実力があろうが、自然を相手にしている以上、人間如きでは抗うことができない、不可抗力の事故があります。
 
 
乗鞍岳では、僕がいつも歩いていた場所でも雪崩事故が発生しました。(2021年3月)
 
 
雪崩事故が発生した場所は、山頂を目指す上で、大多数の雪山登山者が通過をする箇所になります。
 
 
そのような箇所で発生した雪崩なので、僕が巻き込まれていたとしても、決しておかしくはありません。
 
 
僕はどんな天候だろうが、行けるところまでは行くというスタイルで冬の乗鞍岳登山をしてきたので。
 
 
たまたま、僕が登った時は雪崩が起きなかった、ということだと思っています。
 
 
雪崩に限らず、たまたま僕が登った時はホワイトアウトしなかった、たまたま天候が悪化しなかった、などなど、僕はたまたま運良く下山することができてきた、ということだと思っています。
 
 
 
 
 
遭難することなく、僕が雪山登山をしてこれた理由②

万全の装備だから

僕は、冬は日帰り登山だとしても、雪上テント泊ができる装備で登山をしてきました。
 
 
厳冬期用シュラフ、スノーショベルなどなどを携行し、雪上テント泊装備で登山をしてきました。
 
 
なので、万が一、アクシデントにより身動きが取れなくなってしまった場合にも、雪山の夜を凌ぐことができます。
 
 
このように、万が一の場合も大丈夫という備えがあればこそ、無理のない行動、冷静な判断をすることができてきたのだと思います。
 
 
 
 
 
遭難することなく、僕が雪山登山をしてこれた理由③

トレーニングをしているから

雪上テント泊装備を携行していれば、万が一の場合にも乗り切ることができる可能性は上がります。
 
 
しかしながら、完全雪山装備は重いです。
 
 
僕の完全雪山装備は25kgほどです。
 
 
トレーニングにより、毎週末のように25kgの完全雪山装備を背負って登山をするだけの気力と体力を培ってきたことが、遭難することなく雪山登山をしてこれた理由だと思っています。
 
 
重い装備を背負うためということに限らず、安全な登山のためには、トレーニングにより体力をつけておくことが重要です。
 
 
 
 
 
遭難することなく、僕が雪山登山をしてこれた理由④

臆病で用心深いから

ぶっちゃけ、僕は臆病で用心深い性格です。
 
 
「だったら、初めから登山なんかしないでしょ」と言われればそれまでですが、登山をするだけの冒険心はあるようです。
 
 
雪山登山をしていて、嫌だな、怖いなと感じたら、僕はあっさりと撤退をします。
 
 
実際に、冬の八ヶ岳の赤岳登山では、文三郎尾根から赤岳の鎖場にさしかかるあたりの同じ場所で、怖さのため、2回の撤退をしています。
 
 
無雪期には、何度も通過している場所ですが、僕にとっては、積雪期には滑落の恐怖を感じる場所なのです。
 
 
1回目の冬の赤岳アタックの時は、経験不足と、フル装備のザックで身のこなしが難しかったので、撤退もやむなしと思いました。
 
 
1回目の翌年だったか、2回目にアタックをした時は、身軽にアタックザックで臨みましたが、やはり、同じ場所で撤退をしました。
 
 
それ以降、赤岳にアタックするのは止めました。
 
 
ホームマウンテンの冬の乗鞍岳では、ツアーコース終点から先は、晴れていなければ進まずに撤退をします。
 
 
チキン野郎、臆病者と言われようが、登山においては、臆病であること、用心深いことが大事だと思っています。
 
 
僕が、日本百名山の100座全てを事故無く登ることができたのも、春夏秋冬の何百回という登山を無事にしてくることができたのも、臆病で用心深いからだと思っています。
 
 
 
 
 

まとめ

以上、『遭難することなく雪山登山をしてこれた理由』ということで、山トークをしてきました。
 
 
①運が良かったから
 
②万全の装備だから
 
③トレーニングをしているから
 
④臆病だから
 
 
 
 
無慈悲な自然を相手にする登山。
 
 
特に冬山・雪山登山は低温、雪崩などの要素が加わり、夏山登山よりも遭難リスクが上がります。
 
 
どんなに対策をとろうとも、『絶対に大丈夫』が無いのが登山です。
 
 
そのことを前提に、装備を整え、トレーニングをし、最悪の辞退を想定するといった意味でのネガティブシンキングで山に臨むことにより、運を味方につけることができるのだと思います。
 
 
僕は結婚を機に、2021年度を以って、雪山登山を引退しています。
 
 
臆病で、用心深いので。
 
 
 
 
雪山登山をされる方はくれぐれもお気をつけて。
 
 
 
 
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!!
 
 
 
 
 
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『乗鞍岳を冬のホームマウンテンにしてきた理由』について、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
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石が氷におおわれる雪山登山の低温の恐怖

雪山登山で死の恐怖を感じた話し

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
 
今回は、『雪山登山で死の恐怖をを感じた話し』ということで、山トークをしていきます。
 
 
 
1年を通して、毎週末に登山をしてきた僕は、冬は北アルプスや八ヶ岳で雪山登山をしてきました。
 
 
そんな登山経験の中で、一歩間違えば死んでいたかもしれないシーンが一度あったので、その時のことを山トークしていきます。
 
 
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
 
 
 
 
 
雪山で死の恐怖を感じた話し

死の恐怖を感じた状況

僕の冬のホームマウンテン、北アルプス乗鞍岳(標高3026m)を登山していた時のことです。
 
 
その日の序盤は、気温が高く、既に積もっていた雪、降っていた雪のどちらにも湿り気がありました。
 
 
また、気温が高かったので汗をかき、その汗によってウェア(ミッドシェル)やグローブ(手袋)の内部が湿っていました。
 
 
その湿った状態のところに、急激に気温が低下し始め、風が吹きだしました。
 
 
身の危険を感じる寒さとなったので、慌ててザック(雨蓋)の中のハードシェルを出そうと思いましたが・・・
 
 
急激な気温低下と風により、瞬く間に手指の感覚が無くなっていたのと、湿ったグローブが凍りつき始めていました。
 
 
低温により、指の感覚がなくなっていたのと、低温によりグローブが凍りかけたことにより、気がついた時にはザックの雨蓋すら開けることが困難な状況に陥っていました。
 
 
そして、雨蓋を開けるのに手間取っている間にも、ウェアは凍りつき始め、瞬く間に体温が奪われていきました・・・。
 
 
何とか、雨蓋を開け、ハードシェルを着ることができたので、ことなきを得ましたが、急激な気温低下の恐ろしさを身をもって感じました。
 
 
ウェア(ミッドシェル)と、グローブが凍りついていく様を、身をもって実感させられました。
 
 
 
 
 
雪山で死の恐怖を感じた話し

ザックを開けることができなかったとしたら

例え、ザックに十分な装備を入れていたとしても、出すことができなければ何の意味もありません。
 
 
ザックを開けることができなかったとしたら、凍傷、低体温症になり、凍死をしていた可能性が冗談抜きにあります。
 
 
実際にウェア(ミッドシェル)とグローブが凍りつき始めていたので。
 
 
もし、ハードシェルを着ることができずに、濡れたミッドシェルで外気にさらされ続けていたら、体も凍りついていった可能性が充分にあったと思っています。
 
 
 
 
 
雪山で死の恐怖を感じた話し

教訓

雪山登山では、気温の変化に注意を向けることが重要であることを実感した出来事でした。
 
 
特に、気温が高く、汗や湿った雪によって、自身が湿っている時は注意が必要です。
 
 
天候の変化によって、気温が下がれば瞬く間に凍りつきます。
 
 
そして、気温の変化に即座に対応するために、ウェア類は雨蓋などの、すぐに取り出せる場所に入れておくことが重要です。
 
 
 
 
 
雪山で死の恐怖を感じた話し

まとめ

以上、『雪山で死の恐怖を感じた話し』ということで、山トークをしてきました。
 
 
・死の恐怖を感じた状況
 
・ザックを開けることができなかったとしたら
 
・教訓
 
 
 
 
雨蓋に、ウェアを入れていたにもかかわらず、急激な気温低下により、取り出すことが困難になってしまった乗鞍岳での出来事。
 
 
ウェアとグローブが凍りつき始め、低温の恐怖、死の恐怖を感じました。
 
 
常に身を置いている空気(低温)により、死を感じた恐怖。
 
 
雪山では常に死に触れているということを実感しました。
 
 
そんな、雪山の恐ろしさを痛いほど知っている僕は、結婚を機に雪山登山を引退しました。
 
 
澄んだ青空と白銀の世界。
 
 
雪山には夏山には無い魅力がありますが、雪山登山をされる方は、くれぐれもお気をつけて。
 
 
 
 
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!!
 
 
 
 
 
なぜ雪山に登るのか?
 
 
僕が雪山に登り続けてきた理由』について、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
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雪山登山の際の積雪のある登山口駐車場

車が雪でスタックしてしまったときの自力での脱出方法【冬山登山の駐車場などに備えて】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
 
今回は、『車が雪でスタックしてしまったときの自力での脱出方法』について、山トークをしてきます。
 
 
 
雪山登山の際、登山口の駐車場で車がスタックしてしまっているシーンを時々見かけます。(タイヤが雪で空転してしまっている状況。)
 
 
僕も1度だけ、登山口駐車場で雪のため車がスタックしてしまったことがあります。
 
 
しかしながら、幸いなことに雪で車がスタックした際の脱出方法を事前に調べてあったので何とか自力で脱出をすることができました。
 
 
車がスタックした際、やみくもにアクセルを踏み込むとかえってドツボにはまってしまうということもありえます。
 
 
このブログ投稿では、雪で車がスタックした際の脱出方法と、その他の対策などをまとめてみました。
 
 
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
 
 
雪山登山の際の積雪のある登山口駐車場
 
 
雪山登山の際に限らず、平地での降雪の際にも役に立つ、スタックからの脱出方法や対策になります。
 
 
 
①車が雪でスタックした場合の自力での脱出方法
 
②車を前後することすらできない場合はショベルの出番
 
③ショベルや雪道脱出具を使っても脱出できない場合
 
④チェーンについて
 
 
 
 
 
車が雪でスタックしてしまったときの自力での脱出方法①

車が雪でスタックした場合の自力での脱出方法

脱出方法は非常にシンプルです。
 
 
車が雪でスタックしてしまったら、例え、30センチでも50センチでも、車を前進、後退させ雪を踏み固めます。
 
 
そして、徐々に、前進、後退できる長さを伸ばすことにより脱出をすることができます。
 
 
僕も実際にこの方法で脱出をすることができましたし、たいていの場合はこの方法で脱出ができるようです。
 
 
 
 
 
車が雪でスタックしてしまったときの自力での脱出方法②

車を前後することすらできない場合はショベルの出番

車が全く持って前にも後ろにも進まないという場合は、タイヤの前後の雪をショベルで掻き出す以外にありません。
 
 
雪山登山にスノーショベルを携行する習慣がある方は、登山用スノーショベルが活躍します。
 
 
 
雪山登山用スノーショベルについては、こちらで詳しくブログ投稿をしています。
 
 
 
雪山登山をしないと言う方は、ホームセンターなどで売っているショベルを買って、車に積んでおくと安心です。
 
 
ショベル以外の手段としては、雪道脱出具も期待を持てるかもしれません。
 
 
僕も車に積んではいますが、今のところ出番はありませんので効果のほどは定かではありません。
 
 
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雪道脱出具
 
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お世話になっているディーラーの方いわく、段ボールもある程度は雪道脱出具の役割を果たしてくれるようなので、雪が降る時期は車に積んでおくと良いかもしれません。
 
 
また、タオルや車のフロアマットもある程度の効果を期待できるようです。
 
 
 
 
 
車が雪でスタックしてしまったときの自力での脱出方法③

ショベルや雪道脱出具を使っても脱出できない場合

自力ではどうしようもない状況だと思います。
 
 
ネット情報によると、数人がかりで車を押すという方法もあまり期待は持てないようです。
 
 
牽引をできる車に牽引をしてもらうか、JAFに電話をするしかないと思います。
 
 
 
 
 
車が雪でスタックしてしまったときの自力での脱出方法④

チェーンについて

長野県松本市在住の僕は、冬はもちろんスタッドレスタイヤを履いています。
 
 
ちなみに、色々と吟味した結果、履いているスタッドレスタイヤはVRX2です。
 
 
 
ブリヂストン VRX2
 
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スタッドレスタイヤはもちろんはいていますが、以前、溝の減ったスタッドレスタイヤを履いていた時に、雪の坂道を登ることができなくなってしまいました。
 
 
美ヶ原登山に出かけようと、雪の林道を走っていましたが、溝の減ったスタッドレスタイヤでは美ヶ原に続くよもぎこば林道の坂道を登ることができなくなってしまいました。
 
 
ちょうど林道の道幅が狭くなっている箇所だったので、Uターンをすることもできませんでした。
 
 
その結果、雪の斜面を約1kmに渡りバックで戻るという、非常にスリリングな経験をすることとなってしまいました・・・。
 
 
それ以降、雪山登山に向かう時には、念のためのチェーンを車に積むようにしています。
 
 
タイヤチェーン
 
 
 
 
 
タイヤチェーン
 
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まとめ 車が雪でスタックしてしまったときの脱出方法

車が雪でスタックしてしまったときは、できる範囲で前後を繰り返し、それにより雪を固めて脱出するのが王道です。
 
 
タイヤが空転してしまうケースに備え、スノーショベルを車に積んでおくと安心です。
 
 
そもそもスタックをしないために、車に勢いを付けて新雪地帯に入ることを避けるということも重要です。
 
 
時々、4WDの雪道に強いであろう車ですらスタックをしているシーンを見かけます。
 
 
車を過信して勢いづけて新雪地帯に入ってしまった結果だと思います。
 
 
スタックにより登山前後につまずいてしまうことが無いよう、慎重に雪道や雪の登山口駐車場を運転することが一番重要だと思います。
 
 
 
 
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!!
 
 
 
 
 
『冬山登山のノウハウ【北アルプス3000m級の雪山登山の経験から】』を、こちらでブログ投稿しています。
 
 
 
 
 
『夏山登山のノウハウ』は、こちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けた、冬山登山にも通じるノウハウになります。
 
 
 
 
 
『僕の夏山登山装備(登山ウェア含む)』は、こちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
 
 
 
 
 

修行のために通った厳冬期の北アルプス乗鞍岳

なぜ雪山(冬山)に登るのか?【厳冬期に北アルプスに通って登山をしてきた僕の場合】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
 
今回は、『僕はなぜ雪山に登るのか?』について、山トークをしていきます。
 
 
 
なぜ雪山に登るのか?なぜ雪山登山をするのか?
 
 
いくつかの理由がありますが、僕の場合は、『修行のために雪山登山をする』というのが1番の理由です。
 
 
訓練のため、トレーニングのためとも言い換えることができますが、修験道という言葉もあるとおり、修行という言葉が1番しっくりくるように思います。
 
 
※『修験道』は奥が深すぎますので、意味はご自身でお調べください。ざっくり言うと、悟りを得るために、山で修行を行うことだと僕はとらえています。
 
 
僕は、冬の北アルプス乗鞍岳(標高3026m)に、足しげく通って、修行をしてきました。
 
 
午前2時から3時の間にはソロ登山をスタートし、25キロほどの雪山装備を背負って、山頂の剣ヶ峰を目指しました。
 
※荒天のため、登頂できなかったことの方が多いです。
 
 
僕は、修行のために冬の乗鞍岳に通ってきたわけですが、雪山登山のどこが修行なのかについて、山トークをしていきます。
 
 
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
 
 
 
 
 

雪山登山が修行な理由

①冬山は夏山よりも気力が必要
 
②雪山は寒い
 
③雪山は重い
 
④雪山は進まない
 
⑤雪山は危ない
 
⑥きついから、危険だからこそ修行
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由①

冬山は夏山よりも気力が必要

様々な登山シーンの中で、最高レベルに気力が必要なシーンとは?
 
 
それは、雪山登山で、登山口駐車場に停めた車から外に出る時です。
 
 
車の中と外では気温差が30度以上あることがザラです。
 
 
暖房が効いた暖かい車の中から、氷点下の車外に出る時はマジで気力が必要です。
 
 
僕の場合、気温差に加えて午前2時〜3時の暗闇の中という要素も加わってます。
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由②

雪山は寒い

夏山の暑さもきついですが、雪山の寒さは死に直結します。
 
 
氷点下の雪山で身動きが取れなくなってなってしまえば、低体温症、凍死のリスクにさらされることになります。
 
 
天候の急激な変化により、場合によっては、保温のために携行している装備を、ザックから出すことすら容易ではなくなります。
 
 
極限の寒さに常に身をさらすことになる雪山登山。
 
 
雪山は命懸けの修行の場です。
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由③

雪山は重い

雪山では装備が重くなります。
 
 
まず、冬山用登山靴が重いです。
 
 
そして、アイゼンにピッケル、雪山用の保温着などなどを携行するザックが重くなります。
 
 
例えば、テント泊をする場合、寝袋ひとつとっても夏山よりも冬山の寝袋の方が重くなります。
 
 
平地の夏の衣服&寝具と、冬の衣服&寝具を比べて貰えば、夏よりも冬の登山装備の方が重くなる理由はお分かりいただけるかと思います。
 
 
僕の場合は、その重いザックを背負って、3000m級の山頂を目指すわけです。
 
 
※僕は日帰り登山でも、テント泊装備で雪山登山をしてきました。
 
 
山に登ること自体が修行とも言えますが、それに加えて夏山よりも装備が重くなる冬山は、より負荷がかかる修行になります。
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由④

雪山は進まない

先ほどお話しした、装備が重いという要素だけでも、雪山は登山スピードが落ちます。
 
 
加えて、雪山には雪が積もっています。
 
 
わざわざいうまでもないことですが・・。
 
 
雪の上は滑ります。
 
 
また、雪がゆるい場合や新雪の場合には、足が雪に沈みます。
 
 
雪が深い場所では、腰よりも上までが雪に沈むこともあります。
 
 
まさに、もがきながら進み、もがきながら登ることになることもあります。
 
 
雪山では装備が重い上に、雪に滑り、雪に沈むので、夏山に比べて数段、進むのが大変になります。
 
 
雪山は、夏山よりも進むのが大変な修行になります。
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由⑤

雪山は危ない

雪山では、気温の低さに加えて、雪崩や滑落といったリスクがあります。
 
 
アイゼン、ピッケルを使っていようとも、雪の斜面、凍りついた斜面では滑落をするリスクがあるのです。
 
 
ぼくは、雪山は、夏山に比べてリスキーな修行の場だと思ってます。
 
 
 
 
 
まとめ

きついから、危険だからこそ修行

冬山は夏山よりも気力が必要
 
①冬山は夏山よりも気力が必要
 
②雪山は寒い
 
③雪山は重い
 
④雪山は進まない
 
⑤雪山は危ない
 
 
 
 
 
改めまして、『なぜ雪山に登るのか?』
 
 
僕が雪山登山をするのは修行のためです。
 
 
寒くて、重くて、進まなくて、危ない、雪山登山という修行。
 
 
きついからこそ、危険だからこその修行であり、精神的にも肉体的にも自己を鍛えることができます。
 
 
また、夏山登山以上に死が身近になる雪山では、生きることに一生懸命になれます。
 
 
そして、雪山登山での修行は、夏山登山に活きるのです。
 
 
また、雪山には、夏山では目にすることができない、澄んだ空と白銀の世界が待っています。
 
 
僕にとっては、それはあくまで、修行に付随するものではありますが。
 
 
最後にですが、僕は結婚をきっかけに雪山登山を引退しています。(2022年に引退)
 
 
雪山登山をされる方は、くれぐれもお気をつけて!
 
 
 
 
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!!
 
 
 
 
 
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『冬の乗鞍岳登山』について、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
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冬の乗鞍岳登山でしたラッセルを振り返る

冬山登山は夏山登山よりも足にかかる負担が大きいです【理由と対策】

 
 
 
 
 
冬山(雪山)登山では、夏山に比べて足にかかる負担が圧倒的に大きくなります。
 
 
まずは、雪山で足に負担がかかっているシーンを実感し、実際の登山の中で場をこなしていくことが雪山登山のステップアップにつながると思います。
 
 
このブログ投稿では雪山登山で足にかかる負担が大きくなる理由と対策についてまとめてみました。
 
 
雪山登山で、足に負担がかかる要因のひとつであるスノーシュー
 
 
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
 
 
 
 
 
雪山登山で足への負担が大きくなる理由
 
①登山靴(冬靴)それ自体が重い
 
②アイゼンやスノーシュー、ワカンの重さが加わる
 
③ラッセルで雪の負荷がかかる
 
④雪に冬靴を蹴り込むことが必要
 
 
 
 
 
雪山登山で足への負担が大きくなる理由①

登山靴(冬靴)それ自体が重い

冬靴には雪山の低温に耐えるための保温材が入っています。
 
 
また、冬靴にはアイゼンをつけるための頑丈さが求められます。
 
 
保温材が入っていたり、頑丈さを求めると、当然のことながら靴自体が重くなります。
 
 
 
 
 
雪山登山で足への負担が大きくなる理由②

アイゼンやスノーシュー、ワカンの重さが加わる

アイゼン、スノーシュー、ワカンは、どれも両足で1kgから2kgの重量があります。
 
 
ただでさえ重い冬靴に1~2kgのものを装着するので、夏靴の2倍前後の重さを一歩一歩で引き上げる必要があります。
 
 
スノーシューについてはこちらで詳しく投稿しています。
 
 
 
 
 
雪山登山で足への負担が大きくなる理由③

ラッセルで雪の負荷がかかる

雪をかき分けるラッセルをすると、かき分けた雪が冬靴に覆いかぶさることがあります。
 
 
また、雪を踏み抜いて冬靴が雪にずっぽりとはまることがあります。
 
 
どちらの場合も雪の抵抗を受けながら足を引き上げる必要があるので足には相当な負担がかかります。
 
 
 
 
 
雪山登山で足への負担が大きくなる理由④

雪に冬靴を蹴り込むことが必要

雪の斜面など、足場を安定させるために冬靴で雪を蹴ってステップを作ることがあります。
 
 
1つのステップを作るために1度に何度もけり込むこともあります。
 
 
また、一歩一歩つねに蹴り込んで歩くこともあります。
 
 
アイゼンを付けている状態でキックステップをすることもあります。
 
 
単に足を置くだけでなく、蹴る動作が必要になるので足には負担がかかります。
 
 
 
 
 

足への負荷が大きい雪山登山への対策

まずはじめは行程の短い登山を行い、徐々に行程の長い登山にシフトしていくのが、雪山のための足づくりに最も効果的だと思います。
 
 
僕自身、雪山シーズンの序盤は短めの行程の登山をし、徐々に行程を伸ばしていくようにしています。
 
 
シーズン序盤の登山では、足が筋肉痛になったり、股関節が痛くなったりしますが、回数をこなすうちに足ができていきます。
 
 
そして、最終的には3000m級の雪山へとアタックをします。
 
 
 
 
 

まとめ 雪山登山で足にかかる負担が大きくなる理由と対策

雪山登山に限ったことではありませんが、登山においては、フィールドテスト、フィールドでのトレーニングが大切だと思います。
 
 
まずは、短い行程の登山で、登山中に体に負荷がかかっているシーンをしっかりと実感することが大切だと思います。
 
 
①登山靴(冬靴)それ自体が重い
 
②アイゼンやスノーシュー、ワカンの重さが加わる
 
③ラッセルで雪の負荷がかかる
 
④雪に冬靴を蹴り込むことが必要
 
 
 
 
上記にあげた、雪山で足に負荷がかかる局面の場数を踏み、徐々に登山の行程を伸ばしていくことによって雪山仕様の足を作ることができていくと思います。
 
 
 
 
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!!
 
 
 
 
 
雪山登山のフィールドテスト・トレーニングには北八ヶ岳(北横岳・縞枯山)がおすすめです。
 
冬の北八ヶ岳についてのブログ投稿はこちら
 
 
 
 
 
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僕が北アルプスの蝶ヶ岳を登山した時に撮影した雷鳥の写真が救急車のデザインになりました。

僕が撮影した雷鳥写真が救急車になった話【北アルプスの蝶ヶ岳登山で撮影した雷鳥です】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
今回は、『僕が撮影した雷鳥写真が救急車になった話』ということで、山トークをしていきます。
 
 
 
 
 
僕が北アルプス蝶ヶ岳登山で撮影した雷鳥の写真が、長野県の飯田広域消防の救急車になりました。
※救急車:正確には高規格救急自動車
 
 
救急車になるまでの経緯などについて、山トークをしていきます。
 
 
まずは、僕が蝶ヶ岳登山で撮影した写真がこちら。
 
 
北アルプスの蝶ヶ岳を登山した時に槍ヶ岳を背景に撮影した雷鳥の写真
 
 
 
 
 
実際の救急車の写真はこちら。
 
 
僕が北アルプスの蝶ヶ岳を登山した時に撮影した雷鳥の写真が救急車のデザインになりました。
 
 
僕が北アルプスの蝶ヶ岳を登山した時に撮影した雷鳥の写真が救急車のデザインになりました。
 
 
槍ヶ岳から穂高岳の稜線が背景になった雷鳥の写真がプリントされた救急車
 
 
 
 
 
雷鳥の背景が、『槍ヶ岳』から、『槍ヶ岳〜穂高岳』に変わってますw
※デザインが変わる場合があることを、僕は予め了承しています。
 
 
 
 
 

経緯

『僕の雷鳥写真データを提供していただけないか?』ということで、飯田広域消防の方からメールをいただきました。
 
 
飯田広域消防の方は、僕のこの登山ブログで雷鳥写真を見てくれたようで、僕のブログ経由でご連絡をいただきました。
 
 
何度かメールでやり取りをさせていただき、依頼を受けることにして、担当の方に雷鳥写真のデータをお送りしました。
 
 
見ていただいたと思われるページはこちら(僕の登山ブログ内の雷鳥写真集のページです。)
 
 
 
 
 

救急車について

一般市民の方が、救急車の寄付をされたようです。
 
 
月並みながら、本当に素晴らしいことだと思います。
 
 
詳細は、飯田広域消防本部の「消防年報2023/令和5年度刊行」の33ページに記載がされています。
 
 
消防年報2023の掲載ページはこちら。
 
 
 
 
 

デザインの変更について

雷鳥の背景が、『槍ヶ岳』から『槍ヶ岳~穂高岳』の稜線に変わっています。
 
 
おそらく、乗鞍岳、焼岳方向から撮影したのではないかと思います。
 
 
写真を提供する際に、デザインが変更になる可能性があることは聞いていたので、負の感情は全くありません。
 
 
雷鳥が消えてしまうことにならずに良かったと思います。
 
 
今回の救急車の寄付に携わったどなたかが、『槍ヶ岳~穂高岳』の稜線に思い入れがあるのではないかと思うので、僕の他にも、山を知っている方が携わっているということを感じとることができます。
 
 
背景としても、槍ヶ岳よりは、槍穂高の稜線の方が、雷鳥も映えているように思います。
 
 
 
 
 

消防関係車両には、雷鳥はピッタリだと思います。

登山者のアイドルとしてかわいがられる雷鳥ですが、雷鳥はたくましさも兼ね備えています。
 
 
雷鳥は、荒天の稜線、荒天の山頂でも何食わぬ顔でたたずんでいます。
 
 
また、雪と氷の世界と化す、極寒の冬の北アルプスを生き抜いています。
 
 
飛ばずとも、登山道や岩稜隊を颯爽と歩いて移動していますし、空を飛べば、稜線を瞬く間に移動することができます。
 
 
雷鳥には、厳しい気象条件の中を生き抜くたくましさと、険しい山の中を瞬く間に移動する素早さがあります。
 
 
雷鳥はまさに、消防士、救急救命士の方と重なる鳥だと思います。
 
 
火災や事故などの厳しい条件下で、素早い行動が求められる消防士、救急救命士の方と、山と言う厳しい環境を生きる抜く雷鳥とは、大いに重なる部分があると僕は思っています。
 
 
 
 
 

まとめ

以上、『僕が撮影した雷鳥写真が救急車になった話』ということで、山トークをしてきました。
 
 
自分が撮影した雷鳥写真が、救急車のデザインになるなんて、夢にも思っていませんでした。
 
 
消防の方が、僕の登山ブログを見てくださり、雷鳥が目にとまり、僕に連絡をくださったこと。
 
 
救急車を寄贈された方が、僕の雷鳥写真にOKをくださったこと。
 
 
色々な巡り合わせがあって、晴れて、僕の雷鳥写真が救急車のデザインに採用されたんだと思います。
 
 
登山と登山ブログを長年続けていると、思っても見ないことがあるもんだな〜と実感した次第です。
 
 
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!
 
 
 
 
蝶ヶ岳が掲載された山と高原地図
 
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長野県のおみやげと言ったら。
 
 
雷鳥の里
 
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『雷鳥に会うためのポイント』について、こちらでブログ投稿をしています。今まで100羽以上の雷鳥に会ってきた経験から書いています。
 
 
 
 
 
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