登山のために最も効果的なトレーニングは登山をすることだと思います。
「試合こそ最高の練習」という言葉をときどき耳にすることがありますが、それは登山にも当てはまると思います。
登山道を歩くことによって登山道に慣れ、慣れることによって、次の段階の登山道へとつながっていきます。
まずはトレーニングのための登山に至るまでのポイントをまとめてみました。
次に登山のための登山についてまとめています。
(若干のスパルタを含みますがお気楽に。)
①エスカレーター・エレベーターを使わない
山にはエスカレーターもエレベーターもありません。
東京タワーの何倍も高い場所まで自分の足で登り、自分の足で降りることになります。
エスカレーターやエレベーターを使わず、自分の足で登り、自分の足で降りるということを習慣づけることが大切だと思います。筋力強化の面でも、心構えとしても、必ず登山に役立ちます。
②ウォーキング
平地ですら長い距離を歩かない人が、山の中を長距離歩くと体にとてつもない負荷がかかり非常に危険です。(心臓や血管への負荷。)
体力づくりのウォーキングは最低限、取り組んでおくべきものです。
登山のために効果的なウォーキングは、雨の中、風の中でのウォーキングだと思っています。
山の雨、山の風はいとも簡単に人間の命を奪います。
一方で、平地の雨風で命の危険にさらされることは基本的にはありません。(記録的大雨や、台風の直撃などで無い限り)
平地の雨風にたじろぎ、弱音を吐いているようでは、山で雨にあった時の精神的、肉体的負荷は計り知れないものになります。
山の雨風は低体温症をはじめとした様々な危険を伴いますが、平地の雨風は基本的には安全です。
安全な状態の雨風の中で、雨天時の行動に慣れておきましょう。
登山用レインウェアの扱いや、着こなしにも慣れることができます。
③ランニング
登山のためのランニングでは早く走る必要はありません。
(登山はイーブンペースで行動をすることが大事なので。)
無理をする必要はありませんが、長い時間を走ること、長い距離を走ることを意識すると良いと思います。
そして、ウォーキングと同じ理由で、雨の日に登山用レインウェアを着てランニングをするとより効果的なトレーニングになると思います。
ここからは登山のための登山についてまとめています。
④登山のための登山ができるホームマウンテンを選ぶ
家から近い、登り慣れているなど、自分にとって身近な山をホームマウンテンにすると良いです。(登りのコースタイムが30分~1時間くらいの山でも十分です。)
ステップ1 ホームマウンテンを普通に登山
まずは、何回もホームマウンテンに登ることによってその山に慣れましょう。何回も登ることによって、登山口から山頂までを登るのにかかる時間の感覚や、きつい区間、歩きながらでも息を抜ける場所など、登山に必要な様々な感覚が身についていきます。
ステップ2 ホームマウンテンを立て続けに2往復以上
精神的にも肉体的にもとても良いトレーニングになります。僕はホームマウンテンを5往復以上したこともあります。(往復で1時間30分ほどかかる里山です。)
ステップ3 ホームマウンテンで雨風の日に登山
登り慣れたホームマウンテンで、雨風の登山に慣れましょう。
登山をする上で、雨風に慣れておくということは非常に重要です。
標高が上がれば上がるほど、雨風にさらされることによる低体温症のリスクが高まります。(夏山でも体感温度が0度以下になることは珍しくありません。)
そして、天候が急変するのが山です。どんなに晴れた日でも、数時間もすれば雨風にさらされるケースが起こりえます。
⑤より標高の高い山・コースタイムが長い山へ
ホームマウンテンでの登山に慣れてきたら、段階的により標高の高い山、よりコースタイムが長い山に登っていくと、着実に体力が向上し、実力もアップしていきます。
まとめ
登山のためのトレーニングについて僕の考えをまとめると以下のとおりです。
①自分の足で登り、自分の足で降りるを日常生活で実践する。
②ウォーキングやランニングなどにより、動ける身体をつくる。
③ホームマウンテンで登山に慣れる。登るための体力、筋力の向上。雨風に慣れる。
④より高い山、より時間のかかる山に段階的にステップアップをしていく。
トレーニングに励み、登山に必要な体力をつけていくこと、トレーニングの中で山の経験を積んでいくことが、安全で快適な登山につながっていくと僕は信じています。
※山での事故は命の危機に直結するということを忘れずに、無理のないトレーニングをしましょう。
剱岳の早月尾根登山口の石碑
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