松本市の山男です。
今回は、これまでの登山歴の中で、『きつかった登山(夏山登山)』について、山トークをしていきます。
『今までで1番きつかった登山は?』と聞かれたときに、なんと答えるか。
日本百名山の100座全てを日帰り登山した経験、北アルプスで40km以上の行程を日帰り登山してきた経験、トレランレース(イベント)に出場してきた経験を振り返り、『今までで1番きつかった登山』を選んでみました。
今までで1番きつかった登山
静岡県富士市公式の富士山登山ルートが今までで1番きつかったです。
※推奨日程は3泊4日のなのにも関わらず、1日で踏破したのがきつかった要因です。
日帰りでの富士山登山ルート3776
ルート3776は、海抜0メートルから富士山頂(標高3776メートル)を目指す全長約42キロメートルの登山ルートです。
海抜0メートルからの登山なので、『ゼロ富士』と呼ばれることもあります。
富士市による推奨日程は、3泊4日ですが、僕は登山装備(シューズはトレランシューズ)で、1日で踏破しました。
ルート3776を、僕のように1日で踏破される方も時々いますが、軽装備(トレランザック)で臨まれる方が大半ではないかと思います。
僕は30ℓザックにツェルト等のビバーク装備を携行しての、登山装備で臨みました。
なぜ、ルート3776がきつかったかと言うと、登り基調のアスファルト道を、約30km歩いてから、富士山の登山道が始まったからです。
ちなみに、日本一過酷な山岳レースといわれるTJARは、日本海をスタートして30kmのロードを終えてから太平洋に向けて日本アルプスを縦走登山していきます。
TJARについては、こちらでブログ投稿をしています。
トータルで見れば、TJARは、ルート3776どころではない過酷なコースですが、『序盤のロード区間~直近の山頂』のみを比較するとこんな感じです。
TJAR(トランス・ジャパン・アルプス・レース)
スタート:海抜0mの日本海
スタートから登山道入り口までの距離:約30km
登山道入り口の標高(馬場島荘):標高750m
山頂(剱岳):2999m
※TJARは、剱岳のあとも3000m級の縦走と灼熱のロードが太平洋まで続きます。
ルート3776
スタート:海抜0mの太平洋(駿河湾)
スタートから登山道入り口までの距離:約30km
登山道入り口の標高(富士山スカイライン旧料近所ゲート):標高1455m
山頂(富士山):3776m
TJARとルート3776の、直近の山頂までのみに焦点を当てると、ルート3776の方がハードと言えます。
ちなみに、TJARのレース中の累積標高は27,000mなので、トータルで見れば、圧倒的にTJARの方がハードです。
話しが少しずれてしまいましたが・・・、
30kmの登り基調のロードを歩いた後の、日本で最も標高の高い場所である3776mまでの登山。
30kmの疲労が蓄積した中での富士山登山が今までで1番きつい登山でした。(体のコンディションもあったかもしれませんが。)
ルート3776登山をした時の登山レポートはこちらからご覧いただけます。
コンディション的にきつかった登山
日々の登山での疲労の蓄積と、睡眠不足が重なっての登山でした。
谷川岳
僕は、2017年6月5日から10月28日までの146日間で、日本百名山の100座全てを完登しました。
100座全てを日帰り登山で登りました。
名付けて『ひと夏での日本百名山全山日帰り登山』
きつかった谷川岳登山は、『ひと夏での日本百名山全山日帰り登山』の中での登山となります。
日本百名山を146日間で完登するということは、『3日のうちの2日は登山をする』という日々を約150日間繰り返したわけですが、146日間の中に、16日間で16座を登った期間があり、その16座目が谷川岳登山でした。
厳密には、16日間の中で1日に2座を登った日があるので、16日連続で登山をしたというのは語弊がありますが、谷川岳登山がコンディション的にきつかった登山となった理由は、『16日間で16座を登った16座目だったので、谷川岳登山がとてつもなくきつかった』ということです。
そして、谷川岳登山は、ノーロープウェイルートである、巌剛新道(がんごうしんどう)から登りました。
※登山時に雨で岩が濡れていたので、スリップのリスクを避けるため帰りはロープウェイで下山しました(天神尾根ルート)。
谷川岳登山がコンディション的にきつかったのは、日々の登山の疲労の蓄積があったからです。
また、山から山への車移動はすべて自分で運転をしたので、移動の疲れと、睡眠不足も重なりました。
※ひと夏で日本百名山を登山する(加えて登山レポートをスピーディーにブログにアップする)という挑戦達成のため、睡眠時間を削って登山、移動、ブログ投稿をする必要がありました。
そして、疲労の蓄積と睡眠不足に加え、ただでさえ岩が滑りやすいと言われる巌剛新道を、さらにスリッピーとなる霧雨の中で登ったという要素も重なりました。
日々の登山で蓄積された疲労と睡眠不足、霧雨という追い打ち。
オーバーワーク状態での谷川岳登山をしたことによって、遭難リスクを実感したので、以降の登山では無理を押しての連続登山は控えるようにしました。
ある程度の無理をしなければ、ひと夏で日本百名山を完登するのは無理ではありましたが。
『ひと夏での日本百名山全山日帰り登山』については、こちらでブログ投稿をしています。谷川岳には 7月13日に登っています。
きつかったレース(イベント)
僕は日本山岳耐久レース(ハセツネ)や富士登山競争(山頂コース)を完走したこともあり、それらのレースも、もちろんきつくはありましたが、ツールド長野の130kmのコースはダテじゃなかったです。
ツールド長野130k
長野市を囲む山々(基本、里山)を、ロードも交えて踏破するイベントです。
僕は27時間で130kmを完走しましたが、生まれて初めて24時間以上、一睡もせずに行動し続けました。
厳密には、エイドやコンビニで食べ物を補給したり、トイレに寄るために、数回、5分から10分ほど足を止めることはありました。
あとにも先にも、27時間一睡もせずに行動し続けたのはツールド長野だけなので、きつかったイベント(登山)として強烈に印象に残っています。
楽しかったということでも、とても印象に残っているイベントです。
一昼夜、登山とラン(スロージョグ)に明け暮れることができたので。
細かい制限時間などは覚えていませんが、僕の27時間でのゴールは割とギリギリの方であったと思います。
ただ、『時間内に完走できるだけでもすごい』という類のイベントでした。
一睡もせず、コースタイム以上の登山ペースを維持、ロードは基本的にジョグ、で何とか時間内完走をすることができました。
『ツールド長野130km コンプリート完走の記録(レースレポート)』はこちらでご覧いただけます。
『信州トレイルマウンテン』の楽天市場店はこちら↓
まとめ
以上、『きつかった登山』について、山トークをしていきます。
・きつかった登山
・コンディション的にきつかった登山
・きつかったレース(イベント)
どの山での登山であれ、どんなレースであれ、キツくしようと思えば自分のさじ加減でいくらでもキツくすることができます。
登山は体に負荷がかかる行為なので、キツさを感じる局面があるのが一般的だと思います。
そして、キツさにも種類があり、自分の限界に挑戦する中でのキツさと、想定外のきつさとがあると思います。
前者にしても後者にしても、その先には遭難という事故が待ち構えていると言うことを常に意識する必要があります。
今回ご紹介した、『今までできつかった登山』は、3つともとても印象に残っており、とてつもない達成感があった登山です。
僕はこれからも、キツさの先の達成感を味わうため、登山をしていきます。
無理のない範囲で。
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!
『日帰り登山のノウハウ』をこちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けたノウハウになります。
『僕の登山装備(登山ウェア含む)』をこちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
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