冬の乗鞍岳登山も2019-2020シーズンだけで今回で7回目。
今シーズンに既に2回乗鞍岳最高峰剣ヶ峰に登頂しているものの2回とも曇り空。
青空を背景に乗鞍岳を写真におさめることができていなかったので3度目の正直。
この日は降雪直後で雪が深く、Mt.乗鞍スノーリゾートのゲレンデトップから先はいつも以上に体力を消耗した。
特に、トイレ小屋から肩の小屋までの登りの雪が深かった。
また、終始、風が強く、肩の小屋から朝日岳を目指したものの手の感覚が無くなってしまい、1度撤退。
肩の小屋の影で風を避けて待っていると気温が上がってきたため再び朝日岳にアタック。
なんとか朝日岳までたどり着いたものの、稜線は凄まじい風が吹き荒れていた。
蚕玉岳まで歩を進めるも、四つん這いにならないと体を持って行かれるレベルの風がふいていたため剣ヶ峰登頂は断念。(体重と装備で総重量90kg近くあるはずだが・・・。)
自分の後から稜線にたどり着いた登山者も剣ヶ峰を諦め全員が撤退をしていった。
降雪直後の強風と言うことで、美しいシュカブラがそこかしこにできていた乗鞍岳登山だった。
剣ヶ峰登頂は果たせなかったものの、青空を背景にした乗鞍岳を撮影することができたので、今シーズンの乗鞍岳登山はとりあえずひと段落。
冬の乗鞍岳に登るためのポイントはこちらでブログ投稿しています
あんまり早く登山を開始すると、気温が低い中、風に吹きさらされながら朝日岳の斜面を登らないといけないので、この日はいつもより少し遅めの午前4時に休暇村乗鞍高原を出発。
いつもどおり、三本滝レストハウスに差し掛かったところでスノーシューを装着
スノーシューについてはこちらでブログ投稿しています。
6時30分前にツアーコース終点に到着。
乗鞍の雪原では常に風が吹いており、吹きさらされました。
降雪直後の強風だったので、飛ばされた雪が顔に当たって痛い・・・。
常に吹き荒れる風。
シュカブラが形成されていく様子がよくわかりました。
シュカブラが波打っているようです①
シュカブラが波打っているようです②
シュカブラの向こうに乗鞍岳
左から剣ヶ峰(最高峰)、蚕玉岳(こだまだけ)、朝日岳
雪煙に覆われるシュカブラ
このシュカブラも風に吹かれて刻々と姿を変えています。
今シーズン7回目にしてやっと青空を背景にした乗鞍岳を眺めることができました。
雪煙ごしに乗鞍岳を眺めている時間も長かったです。
シュカブラの畑のようです。
シュカブラ畑。凍った雪の上に雪が積もり、積もった雪が風に吹かれて姿を変えているということがよくわかります。
トイレ小屋。
スキー板の足元が凍りで覆われていますが・・・。
砂浜に打ち寄せる波のようなシュカブラです①
砂浜に打ち寄せる波のようなシュカブラです②
トイレ小屋から肩の小屋に向かう斜面はラッセルがきつかったです。風が強い場所なので、普段は雪が吹っ飛ばされており歩きやすいことが多い場所です。
波打つ雪面の向こうに乗鞍岳
風が強い場所にできるシュカブラ
北アルプス裏銀座、槍ヶ岳、穂高岳方面の稜線も風に吹き飛ばされた雪が漂っているようでした。
爆風に耐えてなんとか朝日岳の斜面を登り切りましたが、蚕玉岳から先は装備と体重で90kg近くある体がいともかんたんにもっていかれるレベルの風が吹いていました。
広い稜線ですが、油断すると斜面まで吹き飛ばされそうでした。
風がおさまることを期待して20~30分ほど稜線にいましたが、風がおさまることはありませんでした。
剣ヶ峰を目の前に、雪焼けした肌の強そうな登山者もみんな撤退をしていました。
剣ヶ峰には今シーズン既に2回登っていますが、目の前にするとやはり登頂したくなります。無理をせずに引き返したというよりは、風が強すぎて進みたくても進めなかったといった方がよいかもしれません。
下山をした斜面は凍りついて固くなっていた箇所が多く、細心の注意が必要でした。剣ヶ峰からの下山時に滑落事故が多発しているというのもうなずけます。
肩の小屋方面から撮影した朝日岳の斜面。
写真にすると穏やかな斜面ですが、実際には殺人的な強さ冷たさの風が吹き荒れており、見た目以上の斜度があります。
肩の小屋の前は風が強い場所なので、雪が風にえぐられているようです。
シュカブラの向こうに乗鞍岳①
シュカブラの向こうに乗鞍岳②
スピード感のあるシュカブラ
トレースをつけてもすぐ風に消されてしまいます。
乗鞍岳を背景にピッケルの記念撮影
ピッケルについてはこちらでブログ投稿をしています。
乗鞍岳を背景に雪山用グローブの記念撮影
雪山用グローブについてはこちらでブログ投稿をしています。
乗鞍岳を眺めながら食べたカップヌードル
登山で食べたカップヌードルのアルバムを、こちらでブログ投稿しています。
乗鞍岳を背景にアイゼンも記念撮影
アイゼンについてはこちらでブログ投稿をしています。
雪山日帰りザックとスノーシューの記念撮影
記念撮影のしめは乗鞍岳を背景に自撮り
バックカントリーのコース(ゲレンデ外)には無数のシュプールが。
初頭には見上げていた5番のプレートも、積雪量が増え見おろすようになりました。
Mt.乗鞍スノーリゾートのゲレンデトップにある注意喚起の看板
今シーズンも何回もこのゲレンデを登り下りさせてもらいました。
みんなゲレンデに繰り出していて人がまばらな三本滝レストハウス。
下山時に振り返った乗鞍岳の稜線。下山時になってもまだ雪煙があがっていました。
かれこれ7~8回は冬の乗鞍岳に登頂していますが、今回は初めて稜線まで上り詰めるも剣ヶ峰登頂をすることができませんでした。改めて稜線の風の恐ろしさを実感しました。
そして、雪と風が創り出す芸術。美しいシュカブラを満喫することができた乗鞍岳登山でした。
『冬の乗鞍岳登山(剣ヶ峰)のポイント』について、こちらでブログ投稿をしています。
乗鞍岳登山から直行できる温泉『休暇村乗鞍高原』
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ゲレンデ、駐車場に隣接、日帰り入浴可です。
乗鞍岳が掲載された『山と高原地図』
※夏の登山ルートと冬の登山ルートは異なります。『山と高原地図』には冬ルートは明記されていません。
『冬の乗鞍岳登山について書いた記事』を、こちらで一覧にしています。
『冬山登山のノウハウ【北アルプス3000m級の雪山登山の経験から】』を、こちらでブログ投稿しています。
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