松本市の山男です。
今回は、雪山登山でアイゼンをスムーズに装着するためのポイントについて山トークをしていきます。
アイゼンは雪山登山の必須装備です。
アイゼン無くして、雪山の斜面(ときには氷と化した雪の斜面)を安全に上り下りすることは不可能です。
アイゼンには簡易的なものから12本爪の本格的なものまでありますが、今回、山トークをする「アイゼン装着時のポイント」は、どの種類にもあてはまります。
僕は、冬も毎週のように登山をしてきたので、これまでに何百回もアイゼンを装着・脱着してきました。
何百回ものアイゼンの装着から実感している、アイゼンの装着時のポイントと携行方法について山トークをしていきます。
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
アイゼンをスムーズに装着するためのポイント
①アイゼンを装着することができるスペースを確認しながら登る。
②アイゼンの装着はインナーグローブで
③アイゼンはすぐに装着できるようにザックに外付けして携行
④アイゼンの装着は風を避けれる場所で
それぞれの項目について、詳しく記していきます。
アイゼンをスムーズに装着するためのポイント①
アイゼンを装着することができるスペースを確認しながら登る。
僕も以前はやってしまいがちでしたが、「アイゼンを装着せずに行けるところまで行こう」という考えはしない方が良いです。
気が付いた時にはザックをしっかりと置くこともままならないような斜面にさしかかっているということになりかねません。
「アイゼンを付けた方が良いかな~」と思い始めたら、必ず前方を確認することが重要です。
ザックをしっかりと置くことができ、登山靴にアイゼンを装着することができるだけのスペースがあるかを確認しましょう。
スペースが無いようであれば、すぐにでもアイゼンを装着した方が良いです。
アイゼンをスムーズに装着するためのポイント②
アイゼンの装着はインナーグローブで
雪山用グローブをしたままでのアイゼンの装着もできないことはないですが、インナーグローブで着脱をした方が圧倒的に早いです。
雪山用グローブをしたまま、もたつきながらアイゼンを装着していると体温がみるみると奪われていきます。
インナーグローブでアイゼンを装着していると、手はどんどんと冷たくなっていきますが、スムーズに確実にアイゼンを装着することができます。
アイゼンを装着するためには、行動を止めて、その場にとどまる必要があります。
動いていれば雪山でも体温を維持することができますが、行動を止めると体温は見る見ると奪われていきます
アイゼンを装着するためにアウターグローブでの作業で体を長い時間寒さにさらすか、手を短い時間寒さにさらしてスムーズにアイゼンを装着するかを考えた場合、後者の方が合理的です。
アイゼンをスムーズに装着するためのポイント③
アイゼンはすぐに装着できるようにザックに外付けして携行
僕はザックの雨蓋に外付けする形でアイゼンを携行しています。
雪山では、手がかじかんでしまい、ザックから山道具を出したり、ザックに山道具を入れたりすることがままならなくなります。
僕はアイゼンをザックの雨蓋の上に外付けしています。
カラビナでしっかりと固定しています。
山道具をザックに外付けするのを良しとしない考え方もありますが、僕は山道具をザックに外付けするタイプです。
特に、アイゼンは1回の山行で、何度も着脱を繰り返すケースがあります。
その都度、その都度、アイゼンをザックから出したり、ザックに入れたりというのは効率が悪いです。
また、その効率の悪さゆえ、アイゼンを着脱するのが億劫になってしまいます。
『アイゼンを装着しなくてもなんとかなるか~』が命取りになることもあります。
アイゼンをザックに外付けしておけば、アイゼンをすぐにでも装着することができるというスタンバイ状態にしておくことができます。
ちなみに、チェーンスパイクの場合に、一度履いて脱いだ場合は、手首にとおして携行して、しばらく残雪状況の様子を見るようにしています。
残雪期は、雪が出てきたり、無くなったりを繰り返すことが多いので、手首に通して携行するようにしています。
チェーンスパイクを手首にとおして携行すれば、チェーンスパイクを履いたり、脱いだりの際にザックを降ろす手間を省くことができます。
こんな感じでチェーンスパイクを手首にとおしています。
チェーンスパイクについてはこちらで詳しく投稿しています
アイゼンをスムーズに装着するためのポイント④
アイゼンの装着は風を避けれる場所で
できればの話ですが、アイゼンを装着する際は、風をよけることができる日なたで行うのが良いです。
ちょっとした岩陰や、山小屋などの建物のそばなど、身を切り裂く雪山の風にさらされることなくアイゼンを装着することができる場所を意識することが大事です。
まとめ アイゼンをスムーズに装着するためのポイント
①アイゼンを装着することができるスペースを確認しながら登る。
②アイゼンの装着はインナーグローブで
③アイゼンはすぐに装着できるようにザックに外付けして携行
④アイゼンの装着は風を避けれる場所で
アイゼンは雪山登山において最も重要な登山装備といっても過言ではありません。
特に上記に挙げた4つのポイントを意識して、スムーズなアイゼンの装着を心がけることが、雪山登山の質の向上につながると思います。
ちなみに、僕が使っているアイゼンはグリベルのG12オーマチックです。(登山靴にコパ(つま先とかかとの溝)がある必要があります。)
グリベルのアイゼン『G12オーマチック』
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!!
『冬山登山のノウハウ【北アルプス3000m級の雪山登山の経験から】』を、こちらでブログ投稿しています。
『夏山登山のノウハウ』は、こちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けた、冬山登山にも通じるノウハウになります。
『僕の夏山登山装備(登山ウェア含む)』は、こちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
スポンサーリンク