スポルティバのトレランシューズであるアキラ

トレランシューズでの登山は確実に機動力が上がります【百名山の100座全てをトレランシューズで登った経験から】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
 
今回は、『トレランシューズ(トレイルランニングシューズ)での登山』について、山トークをしていきます。
 
 
 
ひとつ、確実に言えることは、『トレランシューズでの登山は、登山靴での登山に比べて、機動力が上がります。』
 
 
僕は2017年に、日本百名山を146日間で完登しました。(すべての山をトレランシューズで登りました。)
 
 
その際、北アルプスも、雨の登山道も、ぬかるみの登山道も、残雪の登山道も、膝までつかる沢の渡渉も、すべてトレランシューズで登山をしました。(ちなみに、日本百名山ではハイカットの登山靴は1度も履きませんでした。)
 
 
『日本百名山全山日帰り登山(146日間で達成)』についてはこちらで詳しくブログ投稿をしています。
 
 
『トレランシューズでの登山の実績』を、こちらに写真でまとめています。
 
↑全ての山頂記念写真でトレランシューズを履いてます。
 
 
 
日本百名山の100座全ての山をトレランシューズで登山した経験をもと、トレランシューズでの登山について、山トークをしていきます。
 
 
 
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
 
 
 
 
 

トレランシューズでの登山について結論から先に言うと

履きこなすことさえできれば、トレランシューズは間違いなくあなたの登山の可能性を拡げてくれます。
 
 
トレランシューズを履くことにより、登山スピードを上げ、登山距離を延ばすことができます。
 
 
つまり、トレランシューズを履くことにより、山での行動範囲を広げることができるようになります。
 
 
 
山での行動範囲が広がることにより、登山靴で登山をしている時には見れなかった景色を見ることができるようになる可能性が上がります。
 
 
 
 
 

トレランシューズを履きこなすとは

トレイルランニングシューズと名付けられているように、トレランシューズは山を走るためのシューズです。
 
 
ただし、必ずしも山を走る必要はなく、僕自身、基本的にはトレランシューズを履いていても山を走ることはほとんどありません。(実際に日本百名山登山でも全体の5%も走っていません。)
 
 
とはいえ、走るために作られているシューズを履くわけなので、少なくとも平地でそれなりのスピードで走れるようになっておく必要はあると思います。
 
 
速く走るというよりは、ピッチを上げた足さばきができるような体になっておく必要があると思います。
 
 
例えば、ウォーキングが5秒間で5歩を歩くとすれば、ランニングでは5秒間で10歩を走るといった感じです。
 
 
登山靴での登山に比べ、トレランシューズでの登山はスピードが上がります。
 
 
特に、下山時は、油断をすると自分で自分の足をコントロールできないレベルのスピードになることもあります。
 
 
コントロール不能に陥ることがないよう、スピーディーな足さばきができるようになっておく必要があると思います。
 
 
そのためには、平地でランニングをし、その上で、トレランシューズを履いての登山を、低山から標高の高い山へと徐々にレベルアップしていくのが良いと思います。
 
 
 
 
 

僕がトレランシューズで登山をするようになったきっかけ

僕は日本百名山の登山に限らず、無雪期の登山は基本的にトレランシューズで臨んでいます。
 
 
僕がトレランシューズで登山をするようになったきっかけは、日本一過酷な山岳レースと言われるTJAR(トランスジャパンアルプスレース)の選手の全員がトレランシューズでレースに出場していたからです。
 
 
TJARは日本海から太平洋までを、日本アルプス(北・中央・南アルプス)を縦走して踏破するレースです。
 
 
TJARについてはこちらで詳しくブログ投稿をしています。
 
 
※TJAR選手たちは日々の鍛錬を積み重ね、その上で登山経験が豊富な方々です。トレーニングをしていない登山初心者が、いきなりトレランシューズで3000m級などの登山をするのは絶対に避けた方が良いです。
 
 
 
 
 

トレランシューズで登山をするか、登山靴で登山をするか

登山をする際にトレランシューズにするか登山靴にするかは僕の場合、装備の重量で決めます。
 
 
装備が15kgくらいまでならトレランシューズで、それ以上のテント拍装備の場合は登山靴を履くようにしています。
 
 
個人的な感覚ですが、テント拍装備の時にトレランシューズを履くと、足裏への負荷が大きいように思います。
 
 
また、装備が重いと足首への負担がかかりやすいので、ローカットのトレランシューズでは足をひねるリスクが高くなります。
 
 
 
 
 

トレランシューズで登山をすることのメリット・デメリット

トレランシューズで登山をすることにはメリットもあればデメリットもあります。
 
 

トレランシューズで登山をすることのメリット

トレランシューズのメリットは登山靴に比べて圧倒的に軽いことと、足首の自由が利くことです。
 
 
トレランシューズでの登山は、登山靴に比べて機動力が上がり、その気になれば走ることさえできます。
 
 
また、脱いだり履いたりも登山靴に比べ容易です。(靴を脱いで山小屋に入るときなどが楽です。)
 
 
購入時の価格も登山靴に比べて安価なものが多く、個人的な感覚としては1万5千円から高くても2万円ほどが相場だと思います。
 
 
 

トレランシューズで登山をすることのデメリット

トレランシューズで登山をすることのデメリットとしては、ローカットであるため足首をひねるリスクがあることと、足が濡れやすいということが挙げられます。
 
 
また、登山靴に比べて足首から下の防御力が下がります。
 
 
例えば、登山靴であればちょっとした石ころを蹴ってしまってもそれほど痛みは感じませんが、トレランシューズの場合、石を蹴った衝撃が直に足に伝わってきたりします。
 
 
靴自体の耐久性も登山靴に比べると高くないので、消耗するのが早いです。
 
 
登山靴は高いけれど一度買うと長持ち、トレランシューズは安いけれど買い替え頻度が高いというイメージです。
 
 
 
 
 

登山靴の機能に頼らない山歩き

登山靴を履いていれば、トレランシューズに比べ足首をひねりにくく、登山道上の外的要因から足を守ってくれます。
 
 
ただ、これは逆に言えば、登山靴に頼った登山をしているということになると思います。(個人的考えです。)
 
 
防御力の弱いトレランシューズでも支障なく登山道を歩けるようになることは、山の中で理にかなった歩き方、合理的な歩き方ができているということになると思います。
 
 
 
 
 

トレランシューズで登山をするためのトレーニング

トレランシューズは登山靴に比べて足が濡れやすいので、足の濡れに慣れることが大事だと思います。
 
 
まずは平地で雨の中でウォーキングやランニングをして足の濡れに慣れ、次に危険度の低い里山で雨の日に登山をするのが、心身ともに濡れ耐性をつけるトレーニングになります。(足だけでなく体のトレーニングにもなります。)
 
 
 

日本百名山を踏破した際に履き続けたトレランシューズ

百名山登山では、9割5分以上をスポルティバのトレランシューズであるAKYRA(アキラ)で登り、残りの山をブルックスのトレランシューズであるカルデラで登りました。
 
 
スポルティバはイタリアのメーカーで、登山靴やクライミングシューズでおなじみだと思います。
 
 
ブルックスはアメリカのランニングギアのメーカーで、アメリカでトップシェアを誇っているようです。
 
 
百名山登山ではスポルティバのアキラを3足履きました。(左から1足目、2足目、3足目です。)
 
 
まさに、アキラとともに歩いた日本百名山の登山でした。
 
 
スポルティバのトレランシューズであるアキラ
 
 
初めから3足を用意したわけではなく、1足目が傷んできたら2足目を買うといった感じでした。
 
 
僕は今まで、クロスライト、ブシドー、ミュータントといった感じでトレランシューズを履いてきました。(全てスポルティバのシューズです。)
 
 
クロスライトはネット通販ではもう出回っていないと思います。
 
 
 
スポルティバ ブシドー
 
スピード重視のエリートランナー向け
 
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スポルティバ ミュータント
 
100kmを超えるような長距離向け
 
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僕がスポルティバのトレランシューズを履くようになった理由は、TJARのレジェンドである望月選手が履いていたからです。(望月選手はTJARを4連覇されています。)
 
『TJAR』についてはこちらで詳しくブログ投稿をしています。
 
 
「日本一過酷と言われる山岳レースで、優勝選手が履いているトレランシューズなんだから間違いないだろう。」というミーハーかつ安易な理由から、僕はスポルティバのトレランシューズを履くようになりました。
 
 
百名山登山でアキラを履いた理由は、百名山登山を始める頃に、たまたまスポルティバが最新モデルとして発売を開始したからです。
 
 
現行の主力商品(2017年夏時点)であれば、万が一、2足目、3足目が必要となった場合でもネットで手に入れやすいだろうと考えたのです。
 
 
僕は履いたことはありませんが、スポルティバには他にもアカシャやウルトララプターといった、長距離向けのトレランシューズがあります。
 
 
ウルトララプターはロードを走るとすぐにソールが減るという評価を良くみかけますが、TJARでも何人かの選手が履いています。
 
 
 
 
 
スポルティバ アカシャ
 
ロングトレイルなど長距離の使用向き。
 
望月将悟選手(TJARのレジェンド)がTJARで履いているシューズになります。
 
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TJAR(日本一過酷な山岳レース)については、こちらで詳しくブログ投稿をしています。
 
 
 
スポルティバ ウルトララプター
 
ロングトレイル向けでありスピードにも対応
 
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タイミングによっては、百名山登山で上記のスポルティバ製のトレランシューズを履いていた可能性も十分にありました。
 
 
たまたまスポルティバのアキラを履いて百名山登山に臨んだわけですが、アキラは本当に申し分のないトレランシューズでした。
 
 
名前が人名のようなのが少し気になりましたが、きっとイタリア語で何らかの山要素の意味があるのでしょう。
 
 
アキラを履いていて一つだけ困ったのは、靴ヒモの外側を覆っている部分が切れてしまい、中の繊維がむきだしになってしまうということです。
 

 
 
こうなってしまっても一応、靴ヒモとしては機能します。
 
 
ただ、見た目的にも大いに不安があったので、ヒモがこの状態になってしまったら、新しいアキラを買うようにしていました。
 
 
言ってみれば、ヒモのために新しいアキラを買うような感じでした。(他のシューズのヒモを代わりに使ったりということもしましたが。)
 
 
ちなみに、スポルティバはヒモのみの販売はしていないようです。
 
 
ヒモの外側が切れる要因としては、僕が全く手入れをしていなかったということが大きいと思います。
 
 
特に、連日の登山でヒモが濡れたままの状態になっていることが多かったので、劣化するのも早かったのだと思います。(146日間で100座を登山したので。)
 
 
雨や泥がヒモに沁み込む→乾く間もなく翌日の登山で履く、を繰り返していたので、劣化するのが早くても無理はないと思いました。
 
 
シューズのつま先部分が裂けたりもしましたが、これはトレランシューズではよくあることで、僕の中ではまだまだ履ける状態です。
 

 
 
本当はアキラを洗って綺麗にしたいところですが、沢山の山々の土であったり水分であったりが沁み渡っているので、洗うのがもったいなくてそのままにしてあります。
 
 
ソールもそれほど減っておらず、3足ともまだまだ履ける状態です。
 
スポルティバのトレランシューズであるアキラのソール
 
百名山登山では大事をとって2足目、3足目を履くようにしましたが、3足ともヒモさえしっかりしていればまだまだ履ける状態なので、しばらく新しいトレランシューズを購入する必要は無さそうです。
 
 
5座ほどを登ったブルックスのカルデラ。
 
ブルックスのトレランシューズであるカルデラ
 
 
アキラとの使い分けとしては、登山道と言うよりは、散策路やアスファルトが多いと思われるルートでカルデラを履きました。
 
 
左足のかかとに慢性的な痛みがあったので、かかとへの負担を少しでも減らすためにクッション性能の高いカルデラを購入しました。
 
 
信州トレイルマウンテン(長野市のアウトドアショップ)の店長さんに、色々と教えていただき購入しました。(店長さんはTJARの完走経験があります。)
 
 
信州トレイルマウンテンについてはこちらでブログ投稿をしています。
 
 
100名山登山でブルックスのカルデラを履く機会は、結果的にはそれほどありませんでしたが、履き心地も良く、良いシューズです。
 
ブルックスのトレランシューズであるカルデラ
 
 
ちなみに、「ツールド長野130k」という、信州トレイルマウンテンさんが企画・運営しているイベントではカルデラをはきました。
 
 
ツールド長野130kは、長野市の周りの里山をロード(アスファルト道)で繋ぎながら踏破するイベントです。
 
 
僕はブルックスのカルデラで130kmを踏破しました。
 
 
こちらでツールド長野130kを踏破した時のレポートをブログ投稿しています。
 
 
 
ブルックス カルデラ
 
厚いソールによるクッションで、足裏への疲労が軽減されている実感があります。
 
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日本百名山の登山では渡渉もトレランシューズで突破

ちなみに、百名山登山の際、北海道の幌尻岳では、膝下くらいまでの渡渉が数十回ありましたが、アキラで突破しました。
 

 
お話しした他の登山者6~7組は全員、沢靴を履いたようなので、トレランシューズでの渡渉はおすすめはできませんが、渡渉もできなくはないです。(もちろん、水浸しになりますし、水を含んで重くなります。)
 
 
 
 
 

まとめ トレランシューズでの登山について

僕は12kg前後の装備での夏山日帰り登山がメインです。
 
 
装備が12kgくらいまでの重量で、夏山ということであればトレランシューズで快適に登山をすることができています。
 
 
トレランシューズで日本百名山を完登していることがその証拠と言えると思います。
 
 
北アルプスを含め、雨の日を含め、100座全てをトレランシューズで登山しました。
 
 
ただ、こればあくまでも僕の場合であって、全ての方がトレランシューズで安全に、快適に登山をすることができるとは限りません。
 
 
トレランシューズの方が登山靴に比べて間違いなく機動力があがります。
 
 
逆に、足の保護といった観点では確実に登山靴の方が優れています。
 
 
履く人とトレランシューズの相性、履く人がトレランシューズに慣れているか慣れていないかによってもトレランシューズで登山をすることの良し悪しは変わってきます。
 
 
トレランシューズで登山をすることの良し悪しは一概には言えませんが、トレランシューズでの登山に興味を持たれた方は、まずは里山などでその感触を確認されても損は無いと思います。
 
 
 
僕の場合は、トレランシューズのおかげで確実に山での行動範囲が広がっています。
 
 
 
 
 
トレランシューズを履いて、山での行動範囲を広げてみませんか
 
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百名山登山後の追記

百名山登山後も引き続きトレランシューズで週末登山をし続け、4足目のアキラを購入しました。
 

 
午前3時の丹沢の大倉バス停で4代目アキラがデビュー。
 
 
 
 
蛭ヶ岳で富士山をバックに記念撮影
 
丹沢の蛭ヶ岳で富士山をバックにスポルティバのトレイルランニングシューズであるアキラの記念撮影
 
予想外の降雪で、10cm~20cmの積雪がある箇所もありましたが、全行程で約40km?の道のりをトレランシューズで踏破しました。
 
 
 
 
 
『日本百名山の登山ノウハウ』を、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
『日帰り登山のノウハウ』をこちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けたノウハウになります。
 
 
 
 
 
『僕の登山装備(登山ウェア含む)』をこちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
 
 
 
 
 

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