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登山における熊対策【日本百名山を完登した際に1度も熊に遭遇しなかった熊対策をご紹介】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
 
今回は『登山における熊対策』について山トークをしていきます。
 
 
 
熊への対策と、熊についての知識は登山者にとっては欠かすことができないものです。
 
 
なぜなら、登山者は熊の住処である山にお邪魔をしているからです。
 
 
 
 
僕は2017年に146日間で日本百名山の全ての山を日帰り登山しました。
 
 
日本百名山の登山では、その日の先陣を切って登山道を進み、山頂に一番乗りをすることが多かったです。
 
 
すなわち、最も熊に遭遇する可能性が高い状況での登山が多かったわけですが、幸いにも1度も熊に遭遇することはありませんでした。
 
 
また、僕は毎週末のように、明るくなる前からソロ登山をスタートしますが、登山中にツキノワグマを目にしたことは2度あるだけです。
 
 
熊の活動が活発になる時間帯は、一般的に朝の早い時間と日が暮れる頃と言われています。(僕が見た範囲での本やネットの情報。)
 
 
百名山登山において、朝の早い時間に単独1番乗りで登ることが多かったにも関わらず、1度も熊に遭遇することがなかったということは、あながち、僕の熊対策が間違っていなかったということだと思います。(単に熊鈴を使っていたというだけですが。)
 
 
厳密に言うと、羅臼岳登山で1度だけ、ヒグマに接近したのではないかと思われる状況がありましたが、羅臼岳は圧倒的に熊の出没件数が多い山域なので、接近遭遇があっても致し方ないかなという感じでした。(ちなみにヒグマは北海道にのみ生息しています。)
 
 
ヒグマとの遭遇はある程度の覚悟はしていましたが、ヒグマは本州に生息するツキノワグマと比べ圧倒的に大きいので、北海道登山では相当に神経をすり減らしました。
 
 
羅臼岳一帯のヒグマ目撃情報
 

 
羅臼岳の登山レポートはこちら【ひと夏での日本百名山全山日帰り登山(146日間で完登達成)】
 
 
 
北海道での登山は本当に緊張しましたが、相手がヒグマだろうがツキノワグマだろうが、熊鈴を使って人間の存在を熊に知らせるということが最大のポイントだと思います。
 
 
一般的には、熊鈴の音を聞いた熊は、警戒をして距離をとって離れていくと言われています。
 
 
熊鈴も含め、僕の熊対策についてまとめてみました。
 
 
 
 
 

熊対策の道具

熊鈴(熊対策の基本にして最も効果あり)

百名山登山において、後述の熊よけスプレーとタクティカルペンは幸いにも1度も使うことがありませんでした。
 
 
それも全て熊鈴のおかげであり、熊対策として最も効果があったのが熊鈴だと思います。
 
 
熊鈴を使っていると冷やかしてくる登山者もいますが、そんな登山者のことは全く持って気にする必要はありません。
 
 
多くの山の登山口に熊の出没についての注意喚起の看板がありますが、ほぼ全ての看板が熊鈴の携行を呼びかけています。
 
 
また、山中には熊の他にも鹿やイノシシなど、様々な動物たちが暮らしているので、それらの動物たちにも人間の存在を知らせる効果があります。
 
 
熊をはじめとした野生動物は、人間との遭遇は望んでいません。
 
 
登山者は動物たちの住処にお邪魔をしている訳なので、熊鈴で人間の存在を知らせることが動物たちに対するマナーだと思います。
 
 
 
 
 

熊鈴の鳴らし方

熊鈴は基本的にはザックのウエストポケットからぶら下げているだけでしたが、匂いや物音などで動物の気配がした時は、手を使って熊鈴の音が響くようにしていました。
 
 
また、直感的になんとなく嫌な雰囲気の時も手を使って熊鈴を鳴らしていました。
 
熊鈴をザックの後ろ側につけている登山者を良く見かけますが、それでは熊鈴の効果は半減すると思います。
 
 
熊鈴は前側に付ける方が効果的です。
 
 
なぜなら、熊が居る可能性が高いのは自分が歩いてきた後方ではなく、これから進む前方だからです。
 
 
 
 
 

熊鈴の注意点

・雨や風が強い日、水流が多い沢付近では、熊鈴の音が動物の耳に届かないことがある。
 
・ザックの後ろではなく前につけた方が効果的
 →歩いてきた後方ではなく、歩く先に音が響くようにする。
 
・寝ている動物には効果が無い場合がある。
 
 
以前、登山道のど真ん中で熟睡しているカモシカに遭遇したことがあり、手を使って全力で熊鈴を鳴らしましたが、熊鈴の音をものともせずにすやすやと眠っていたということがありました・・・。
 
 
ちなみに、北海道で何度も遭遇したシマリスや、日本アルプスで何度も遭遇した雷鳥は、熊鈴を使っていても姿を現してくれました。
(熊鈴を使っていない時の方が遭遇するチャンスは増えるとは思いますが。)
 
 
 
 
近頃、「熊鈴の音を聞いても逃げない熊が増えてきた」、「熊鈴の音に寄ってくる熊がいる。」という声も聞くことがあります。
 
 
確かに、そのような熊もいるかもしれませんが、それはあくまでもごく一部だと思います。
 
 
一般的には、熊鈴の音を聞いたら逃げていく熊がほとんどだと思います。(書籍やインターネット上での専門科の見解より。)
 
 
だとすれば、少数の熊ではなく、多数の熊に意識を置き、熊鈴を持って登山をするのが得策です。
 
 
仮に、熊鈴の効果がない、少数の熊と巡り合うことになった場合には、後述の熊よけスプレーによって対応することになります。
 
 
 
 
相手は動物なので、「熊鈴を使っていれば絶対に熊と遭遇することは無い。」なんてことはありません。
 
 
ただ、いずれにしても、熊鈴なしに山を歩く勇気は僕にはないです・・・。
 
 
 
熊鈴
 
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切り札の熊よけスプレー(カウンターアソールト)

登山中に熊に遭遇してしまった場合、最も頼りになるのが熊よけスプレーですが、使う際には注意が必要です。。
 
 
 
 
熊よけスプレーの注意点(カウンターアソールトの場合)
・噴射時間が10秒以下
 
・熊を引き付ける必要がある。(射程距離10m前後)
 
・自分が風下にいると自爆する可能性がある。
 
 
実際に使うにはなかなか難しそうではありますが、持っているだけでも安心感があります。
 
 
万が一、熊に遭遇した時に、何も持っていない時よりは確実に落ち着いた行動をとることができると思います。
 
 
こちらが落ち着いた行動をとることにより、結果的に熊の方から離れていってくれるのではという希望的観測をもっております。
 
 
また、単独での夜間登山や、他の登山者が全くいないような山行の時に熊よけスプレーが心の拠り所となってくれるので、恐怖心、不安感が軽減され、登山に集中することができます。
 
 
ちなみに、僕は熊よけスプレーを専用のホルスターに入れ、ザックのショルダーハーネスに携行しています。
 
 
熊よけスプレーをショルダーハーネスに携行することにより、万が一、熊に遭遇した場合にも、ザックを下すことなく、すぐに熊よけスプレーを手にすることができます。
 
 
仮にザックの中に熊よけスプレーを携行した場合、ザックから熊よけスプレーを出している間にも熊が距離を詰めてくる可能性があります。
 
 
 
 
熊よけスプレーの効果として真偽は不明ですが、北海道登山の時に、
 
「熊よけスプレーをくらったことがある熊は、熊よけスプレーを見ただけで逃げていく」
 
という話を聞きました。
 
 
ヒグマの出没件数が多い北海道の羅臼岳・知床では、熊よけスプレーの貸し出しが行われています。(有料)
 
 
 
 
熊には人間とはけた違いのパワーがあります。それに、肉を切り裂く鋭い爪。素手で格闘するなんて・・・。
 
 
カウンターアソールト(熊よけスプレー)
 
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タクティカルペンについての詳細は商品紹介を見ていただいた方が早いと思います。
 
タクティカルペン

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熊よけスプレーは、法的には武器とみなされる場合もあるようなので、街中では持ち歩かない方が無難だと思います。
 
 
万が一、出合い頭に熊に遭遇してしまった時や、熊よけスプレーを使う間もなく熊に押し倒されてしまった時のために、タクティカルペンを携行しています。
 
 
熊は分厚い脂肪に覆われているため、人間の攻撃など通用しないと言われています。
 
 
素手であっても熊の目や鼻先に攻撃を当てることができれば別だと思いますが、なかなか難しいと思います。
 
 
なので、素手よりも攻撃力があり、それほど重さも大きさもないタクティカルペンを携行しています。(熊よけスプレーのホルスターに付けています。)
 
 
 
 
 

過去の山行での熊との遭遇

僕は今までの登山歴の中で、雲取山登山の時に1度だけ熊を見たことがあります。
 
 
登山道から200m程離れた距離にいた子連れの熊でしたが、沢山の登山者が行き交う時間帯に目撃しました。
 
 
朝の早い時間帯や夕暮れ時だけでなく、熊に遭遇する可能性はどんな時でもあるのだなと実感をしました。
 
 
 
 
 

僕が信じている熊の性質など

・背中を見せて逃げるものを本能的に追いかける。(野生動物全般の特徴)
 →万が一、遭遇した場合は目をそらさずに後ずさりをする。
 
・一般的には人間をエサとは認識していない。
 
・一般的には臆病であり、人間を避ける。
 
・100m走世界記録保持者のウサイン・ボルトよりも速いスピードで走ることができる。
 
・木登りが得意。
 
・死んだふりは通用しない。(動物の死肉も食べる。)
 
・子熊の近くには必ず親熊がいる。
 
・子熊を連れた親熊は母性本能が働いており極めて危険。
 
・まともに戦った場合、人間が熊に勝てる可能性は0%に近い。
 
・嗅覚、聴覚が人間と比べケタ違いに優れている。
 →熊の方が先に人間の存在に気付くことができる。
 →風向きなどにより嗅覚、聴覚がきかないこともありえる。
 
・遭遇した後に近距離で熊鈴を使っても効果が無い。
 
・九州には生息していないとされている。(個人的には半信半疑。)
 
 
 
 
人間にも個性があるように、大人しい熊もいれば、好戦的な熊もいると思います。
 
 
また、野生動物に対して必ず通用する正解パターンは存在しないと思います。
 
 
自分なりに熊について調べ、自分の納得のいく熊対策をとることが大事なのではないかなと思います。
 
 
 
 
 
『登山者が絶対に知っておくべき熊の8つの特徴』について、こちらでブログ投稿をしています。よりポイントを絞ったブログ投稿になります。
 
 
 
 
 
『日帰り登山のノウハウ』をこちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けたノウハウになります。
 
 
 
 
 
『僕の登山装備(登山ウェア含む)』をこちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。