羅臼岳の登山口駐車場にある熊出没多発の注意喚起をする看板

熊の特徴について【登山者が知っておくべきこと】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
今回は、登山者が知っておくべき熊の特徴について山トークしたいと思います。
 
 
野生の動物を相手にしてのことなので、これからお話しする熊の特徴が、100%全ての熊にあてはまるとは限りませんので、その点は悪しからずです。
 
 
 
 
熊といえば「プーさん」や「くまモン」といった、おっとりとして可愛らしいキャラクターのイメージもあったりしますが、実際の熊はパワー、スピード、攻撃力ともに人間とは桁違いです。
 
 
最近では北海道で、熊に引き裂かれて下半身だけになったご遺体が、登山道で発見されたといった人身事故もありました。
 
 
 
登山をしていて、万が一、熊と遭遇してしまったらどういう行動をとるのがNGなのか、熊の特徴を知っていれば、おのずとその理由が見えてきます。
 
 
 
今回の山トークでは、熊の特徴について、登山者が知っておくべき8つの特徴についてお話ししたいと思います。
 
 
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
 
 
 
 
登山者が知っておくべき熊の特徴

①走る速さ

熊は丸々とした体型で、ずんぐりむっくりした見た目ですが、実は時速40〜50kmで走ることができるといわれています。
 
 
100m走の世界記録レベルのスピード、ウサインボルト選手などのトップスピードが時速45kmほどといわれているので、人類最速レベルの人間ですら、熊から走って逃げきることは不可能に違いということになります。
 
 
さらに、登山道は足場が悪いことが多く、登山中は、走るのには向かないハイカットの登山靴を履いている方がほとんどだと思います。
 
 
さらにさらに、登山中はザックを背負っていますので、山の中で熊に追いかけられたら逃げ切ることはまずできません。
 
 
 
 
登山者が知っておくべき熊の特徴

②熊の体は、脂肪と筋肉の鎧に覆われてる

車のドライブレコーダーの映像で、それなりにスピードが出た状況で、熊をひいてしまうというシーンをいくつか見たことがあります。
 
 
驚くことに、車に轢かれた熊たちは、車に吹っ飛ばされた直後に、何事もなかったかのようにその場を立ち去っていきました。
 
 
たまたま当たり所が良かっただけかもしれませんが、人間であれば、たとえ当たり所が良かったとしても、車にひかれて吹っ飛ばされれば、すぐにその場を立ち去るなんてことはまずできません。
 
 
つまり、熊は人間からすれば桁違いの防御力があり、仮に素手の人間が熊と戦ったとしても、余程あたりどころがよく無い限り、人間の攻撃が通じることはまずないと考えるのが無難です。
 
 
熊と遭遇しても戦えばなんとかなると思っている方は、YouTubeにアップされている熊の動画を見ることをお勧めします。
 
 
人間に勝ち目がないことがよくお分かりいただけると思います。
 
 
 
 
登山者が知っておくべき熊の特徴

③熊の爪は鋭く強靭

Googleで「熊 爪」、「熊 爪とぎ」で画像検索してもらうのが一番手っ取り早いと思いますが、熊の爪は、長く、鋭く、強靭です。
 
 
熊は固い木の皮を使って爪とぎをするわけですが、爪とぎに使われた木の幹は、まるで彫刻刀で掘られたかのような跡がつきます。
 
 
薄っぺらく柔らかい人間の皮や筋肉など、熊の爪とパワーによって、いとも簡単に引き裂かれてしまいます。
 
 
また、熊は爪を使って高い木に登ることもできるので、熊に追いかけられた際に木に登って逃げようとしても、簡単につかまってしまうことになります。
 
 
 
 
登山者が知っておくべき熊の特徴

④熊は基本的には臆病だけどキレると手が付けられない

熊は一般的に憶病な動物であり、積極的に人間を襲うことはないと言われています。
 
 
なので、登山をするときには熊鈴を使ったり、ラジオをつけたりなどして、音を出して熊にこちらの存在を教えるように、登山口の看板などで登山者に促されています。
 
 
こちらの存在に気が付いた熊は、人間との接触を避けて、その音源から遠ざかり、姿を隠すといわれています。
 
 
ただし、一般的には臆病といわれている熊ですが、子連れの場合は話が別です。
 
 
子供を連れている熊は母性本能が働いており、極めて危険です。
 
 
また、一見すると子熊がぽつんといるだけに見える状況でも、近くには必ず親熊がおり、かわいいからと言って子熊に近づくのは自殺行為ということになります。
 
 
あとは、熊と鉢合わせをしたり、近距離で遭遇してしまったときなどは、熊はパニック状態に陥っていることがあり、パニック状態で戦闘モードになった熊は極めて危険といわれています。
 
 
切れ味鋭い爪がある前足を振り回されるだけで、人間はひとたまりもありません。
 
 
あとは、人間でも、おとなしい人もいれば、けんかっ早い人もいるように、熊にも個体差があるので、すべての熊が臆病であるとは限りません。
 
 
中には常にキレた状態の熊もいるかもしれません。
 
 
 
 
登山者が知っておくべき熊の特徴

⑤熊は犬並みに鼻が良い

熊は鼻がとてもよいので、キャンプの際など、食べ物を片付けずにいたり、密閉袋に入れるなどしないと、テントで寝ている間に熊がまわりにやってくるということになりかねません。(密閉袋や、未開封の食べ物でも、熊の鼻には匂いが届いているという説もあります。)
 
 
あと、個人的な見解ですが、鼻が良いのであれば熊は登山道などについた人間のにおいをかぎ取り、基本的には登山道は避けていると思っていますが、雨や風でにおいが消されたりということがあるので、登山道に熊がやってくるということも大いにあり得るのかな~と思っています。
 
 
 
 
登山者が知っておくべき熊の特徴

⑥熊は背中を向けて逃げる動物を追いかける

熊に限らずですが、野生動物は背中を見せて逃げる相手を追いかけるという習性があるといわれています。
 
 
僕の勝手な見解ですが、人間同士でも、鉢合わせをしたときに背中を見せて逃げるということは、逃げる側はなんらかのうしろめたさがあるから逃げると考えるのが自然です。
 
 
または、対峙した相手には戦っても勝てないと思うから逃げるわけです。
 
 
逆に逃げられた側からすれば、相手は自分に対してひけめがあるから逃げたということになります。
 
 
そうなると、じゃあ逃げた相手を追いかけようかということになるわけです。
 
 
僕の個人的な考えも入りましたが、一般的に、野生動物は逃げる相手を追いかけるという習性があるといわれているので、熊にもそういう習性があるということを覚えておきましょう。
 
 
 
 
登山者が知っておくべき熊の特徴

⑦熊には死んだふりは通用しない

熊に遭遇したら死んだふりをするのが良いという迷信、都市伝説を聞いたことがあるという方も多いと思いますが、熊に死んだふりは通用しません。
 
 
熊は死んだ動物の肉を食べることがあるので、死んだふりをするのは、「さあ熊さん、私を召し上がれ」と言っているようなものです。
 
 
 
 
登山者が知っておくべき熊の特徴

⑧熊は、日の出、日没前後に活動が活発になる

熊の活動が活発になる時間帯に登山をする際には、熊鈴を音が大きくなる場所に付けたり、ラジオの音量を上げたりと、こちらの存在を知らせることを特にこころがけましょう。
 
 
 
 
以上、登山者が知っておくべき熊の特徴8つについてお話しをしました。
 
 
 
 

登山者が絶対に知っておくべき熊の特徴 まとめ

・走る速さは男子100mの世界記録以上
 
・脂肪と筋肉の鎧に覆われた体は、人間とは桁違いの防御力
 
・長く、鋭く、強靭な爪は、硬い木の皮に爪痕を残す
 
・基本的には臆病だけど切れると手が付けられない。また、子連れの熊は母性本能が働いており極めて危険
 
・犬並みに良い鼻
 
・背中を向けて逃げる動物を追いかける
 
・死んだふりは通用しない
 
・日の出、日没前後に活動が活発になる

 
 
 
 
以上が、登山者が知っておくべき熊の特徴でした。
 
 
 
 
では、『登山をする時にはどのように熊対策をすれば良いのか?
 
 
 
『僕の熊対策』について、こちらで山トークしてます。日本百名山を完登した際も、1度も熊に遭遇しなかった熊対策になります。
 
 
 
 
 
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