松本市の山男です。
今回は、登山道で、『あとどれくらいで山頂ですか?』と聞かれた時の受け答えについて、山トークをしていきます。
登山道を下山していると、登ってくる登山者から、聞かれることがあります。
「あとどれくらいで山頂ですか?」
登山あるあるともいえるこの質問。
聞きたい気持ちはわかりますが、個人的には聞くべきではない質問だと思っています。
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
登山あるあるの「あとどれくらいで山頂ですか?」の質問
聞くべきではない理由
下山している僕と、登っている質問者さんでは、登山スピードと、登山時間の感覚が異なります。
そもそも、僕と質問者さんでは、登山ペース自体が違う可能性が極めて高いです。
感覚もペースも異なる相手に「あとどれくらいですか」と聞いたところで、精度の高い答えは期待できません。
また、下山をしている人は、登山口に意識が向いており、登っている人は山頂に意識が向いています。
意識が向いている対象が、両極端ということになります。
以上の理由により、「あとどれくらいですか?」は、聞くべきではない質問だと思ってます。
登山あるあるの「あとどれくらいで山頂ですか?」の質問②
答える際に気をつけていること
質問をしてきた登山者さんを、ぬか喜びさせないことが大事だと思っています。
極端なことを言えば、「あと10分ですよ。」と答えたのに、実際にはあと1時間かかるとしたら、質問者さんが、あと10分のために体力を使い果たし、残りの道のりを登れなくなってしまう可能性があります。
最悪の場合、疲労による遭難につながりかねません。
なので、僕は「あとどれくらいですか?」の質問に答える時は、質問者さんの残りの道のりを、長めに見積もるようにしています。
登山あるあるの「あとどれくらいで山頂ですか?」の質問③
僕がしている答え
僕の場合、大体、以下の5パターンで答えています。
①まだ半分以上ありますね。
(登山ルートの行程の半分以上残っている場合。)
②ここから本格的な登りです。
③まだそれなりにありますね。
(登山ルートの行程の半分以下が残っている場合。)
④もうひと登りありますね。
⑤あと5分〜10分ですよ。
(山頂や山小屋が本当にすぐそこの場合)
基本的には、「あと〇〇分くらいですね。」という答え方はしないようにしています。
もし仮に、厳密な時間を答えるのであれば、まずは、質問者さんが「登山口をスタートしてから、僕に会ったところまでの登山時間(休憩時間抜き)」を確認する必要があります。
そして、質問者さんの登山ペースを把握した上で、「あとどれくらいですか」の答えを考える必要があります。
登山あるあるの「あとどれくらいで山頂ですか?」の質問④
本当はこう答えたいですが…
あとどれくらいですか?と聞かれたら、
「着くまでです。」と答えたいところですが、さすがに冷たすぎますよね…
ただ、「着くまでです!」は、自分には言い聞かせている言葉です。
僕自身、「あとどれくらいで山頂に着くんだろう?」や「あとどれくらいで登山口に帰れるだろう」と考えることはあります。
でも、その時は、「着くまでだ!」と自分に言い聞かせています。
そう言い聞かせて、「もうちょっとで山頂だろう」や、「あの角を曲がれば登山口が見えるかな」など、甘い考えは捨てています。
登山あるあるの「あとどれくらいで山頂ですか?」の質問⑤
「あとどれくらい?」ではなく
自分に置き換えて考えると、「あとどれくらい?」と聞くときは、「あともうちょっとだといいな。」という希望的観測の裏付けが欲しいときです。
そして、この希望的観測がまったく的外れで、まだまだ登る必要があるとわかると、どっと疲れることになります。
なので、僕は「あとどれくらい?」という質問は決してしません。
また、「あともうちょっとかな。」という希望的観測は持たないようにしています。
山頂までは、登山口までは、「着くまでだ!」と自分に言い聞かせてます。
自分が「あとどれくらいで山頂ですか?」と聞きたくなったら・・・、詳しくはこちらでブログ投稿をしています。
まとめ
以上、『登山中に「あとどれくらいで山頂ですか?」と聞かれた時の答え方』について、山トークをしてきました。
あくまでも、僕の場合ですが、「あとどれくらいで山頂ですか?」と聞かれた際は、なるべく、時間では答えません。
また、質問者さんをぬか喜びさせないために、「あとどれくらいで山頂」なのか、を、長めに見積もります。
そして、もし、自分が「あとどれくらいで山頂ですか?」と聞きたくなった時は、
「着くまでだ!」と言い聞かせましょう。
それではまた次の山トークでお会いしましょう!
地図読みができれば、「あとどれくで山頂?」なのかが、自分でわかります。
地図の読み方 小学館
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