冬のホームマウンテンである乗鞍高原で、2017年シーズン初のラッセル地獄を味わってきました。
休暇村乗鞍高原に車を停め、リフトを使わずにゲレンデを歩いて上ります。
スキー場の営業時間内であれば往路のみリフトを使用することが可能です。
2017年12月9日時点では最終リフトの前のリフトまでの稼働で、最終リフトは稼働していませんでした。
12月9日から12月15日はプレオープン期間のようです。
写真はたぶん、高天原だと思います。
乗鞍岳最高峰の剣ヶ峰は高天原の右側に位置しています。
歩いてきた方を振り返ります。
朝焼けが綺麗です。
なるべくゲレンデの端を歩いたつもりでしたが、圧雪作業がされたゲレンデに足跡を残してしまいました。
久々に雪の上を歩き、夏山と冬山(雪山)の違いを実感します。
夏山は、登りでもノンストップで軽快に登ることができますが、冬山では1歩1歩が本当に重いです。
三本滝レストハウスに到着。
夏はここまでマイカーで入ることができ、ここから先はマイカー規制となります。
冬は休暇村乗鞍高原から先の道路は冬季通行止めとなっているので、ここまで来るには自分の足で登ってくるかリフトを使うしかありません。
毎年苦しめられるMt.乗鞍スノーリゾートのカモシカゲレンデ。
冬の修行の場へと戻ってきたことを実感します。
三本滝レストハウスから先は圧雪作業がされていなかったので、スノーシューを履きました。(2017年シーズン初のスノーシューです。)
写真で見る分には大したことが無いように見えますが、カモシカゲレンデは斜度が30度以上あり、いわゆる急斜面と言われるカテゴリーのゲレンデです。
スキー場が本格オープンをするとカモシカゲレンデも圧雪がされますが、この日はまだ圧雪がされていませんでした。
圧雪がされていないカモシカゲレンデは、急斜面な上、膝上以上の積雪があるので、最高レベルにきついゲレンデクライムです。
最高スペックのスノーシューを履いていようとも、非常にきついです。
ちなみに、スノーシューは、MSRのライトニングアッセントです。
高い買い物ではありますが、山道具は初めから最高スペックのものを買った方が良いというのが持論です。
中途半端なスペックの道具を買うと、使っているうちにさらに上のスペックの道具が欲しくなると思うのです。
僕の使っているスノーシューはこちらです。
朝焼け
カモシカゲレンデの途中から振り返って撮影
先行者がつけたトレースがありましたが、あえてトレースが無いところを歩くのがラッセルトレーニングです。
カモシカゲレンデを登り切りました。
たった数百メートルを登るのに40分ほどかかりました。
右に写っている小屋がリフト終点です。(この日は稼働しておらず。)
リフト終点から先は、写真左側に写っている木の無い斜面を登ってバックカントリーコースへと入っていきますが、この斜面も急斜面ラッセルであることが多く、本当にきついのです。
ちなみに、リフト終点から先はスキー場の管理区域外となります。
万が一、救助を要請した場合、高額の請求となる可能性があります。(昨年は注意喚起の看板がありましたが、今年はまだ設置されていないようでした。)
バックカントリーコースにはナンバー1からナンバー6までのナンバリングがあります。
厳冬期には積雪量が増え、ナンバリングの板が目線より低くなることもありますが、この日はまだ、ジャンプをしても届かない高さでした。
コース上の樹木はほぼ埋まり切っていました。
スノーシューを履いていてもきついラッセルです。
厳冬期にはパウダースノーもカチカチに氷つくことがあるので、そのようなコンディションの時でないと乗鞍岳最高峰の剣ヶ峰にアタックするのはきついです。(加えて、快晴で視界良好という条件が必要です。僕の場合にはですが。)
山頂方向は雲の中でした。
ナンバー6
ここまでのラッセルでも十分なトレーニングです。
そして、ナンバー6から先はより一層厳しい世界になります。
まだ看板が設置されていませんでしたが、例年、ナンバー6から先についての注意喚起の看板が設置されます。(ツアーコース終点から先は、より過酷な環境となる旨の看板が設置されます。)
ナンバー6から雪原に出るまでもそこそこのきつさの斜面を登ります。
斜面を登り切り、冬季通行止めとなっている乗鞍エコーラインにでました。
雪原は視界があまりよろしくありませんでした。
高天原は見ることができましたが、すぐ右側にあるはずの剣ヶ峰は目視することができませんでした。
身を切る風に吹きさらされます。
ルートを示す目印などが無いので、ホワイトアウトになると非常に危険な場所です。
雲が濃くなってきました。
スノーシューのトレースですら風雪にかき消されてしまいます。
今シーズン初の本格的雪山ということもあり、無理をせずに引き返すことにしました。
ちなみに、バックカントリースキーの方が3名ほど、さらに先へと進んでいたと思います。
バックカントリーコースのナンバー5あたりまで戻ったところで雪山クッキング。
インスタント食品を作るに過ぎないことですが、極寒の雪上で作るのは結構大変で、立派なトレーニングになると思っています。
信州アルクマそば
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☆Yahoo!
スノーシューで雪を踏み固めて風よけに。
僕が使っている調理グッズは、こちらでご紹介しています。
沸騰したお湯に信州アルクマそばをイン。
アルクマそばはインスタントですが、しっかりとお蕎麦の味がします。
トッピングを仕入れてくるのを忘れました・・・。
保温性のボトルではないので、毎年のことながら水が凍りつきます。
カラビナやピッケルで氷を砕いていつも水を飲んでおります。
バックカントリースキーヤー&スノーボーダーによるカモシカゲレンデのシュプール。
これだけ沢山の人たちが自力できついゲレンデを登り滑り降りたということになります。
僕が下山をしている時も沢山のスキーヤー&ボーダーとすれ違い、かなりな賑わいでした。
日本百名山全山日帰り登山の完登、ツールド長野130kの完走から、半ば強引に雪山へとギアチェンジをすることができた冬のホームマウンテンでした。
写真を撮りませんでしたが、車で休暇村乗鞍高原の手前10分ほどのところにある善五郎の滝の入口に、立派な看板が備え付けられていました。(駐車場あり)
おそらく、まだ凍っていないのと、夕方から用事があったのでスルーしましたが、今年も1度は凍りついた善五郎の滝を見たいなと思っています。
(写真は昨年の1月下旬の善五郎の滝)
冬の善五郎の滝にはアイスクライマーがやってきます。
善五郎の滝には駐車場から30分ほどで行くことができますが、雪山装備が必要です。
『冬の乗鞍岳登山(剣ヶ峰)のポイント』について、こちらでブログ投稿をしています。
乗鞍岳登山から直行できる温泉『休暇村乗鞍高原』
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ゲレンデ、駐車場に隣接、日帰り入浴可です。
乗鞍岳が掲載された『山と高原地図』
※夏の登山ルートと冬の登山ルートは異なります。『山と高原地図』には冬ルートは明記されていません。
『冬の乗鞍岳登山について書いた記事』を、こちらで一覧にしています。
『冬山登山のノウハウ【北アルプス3000m級の雪山登山の経験から】』を、こちらでブログ投稿しています。
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