松本市の山男です。
今回は、『登山中にレインウェアをスムーズに着るためのノウハウ』について、山トークをしていきます。
登山中にレインウェアを着る時というのは、雨、風、低温などで、ハードなコンディションとなっている訳で、レインウェアを着るのに手こずっていると、体温が瞬く間に奪われていきます。
また、レインウェアを着る際、山のハードなコンディションにより、手がかじかんでしまい、思うようにレインウェアを着れないというケースがあります。
登山中の雨、風、低温の際は、レインウェアをスムーズに着たいものですが、特に、レインウェアを着ると判断した後は、一刻も早く、レインウェアを着たいものです。
※セパレート型(ジャケットとパンツ)の登山用レインウェアについての山トークになります。
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
登山時にレインウェアをスムーズに着るためのノウハウ
①レインのジッパーをあけたまま携行する
②レインは雨蓋に入れる
③まずは森林限界を越える前にレインを着るか着ないかの判断をする
④雨だからといってすぐにレインを着ない
⑤レインは風がないところで着る
⑥風がある場合は、風が吹いてくる方向に向かって着る
それぞれについて詳しく山トークしていきます。
レインウェアをスムーズに着るための携行方法①
レインのジッパーをあけたまま携行する
レインウェアジャケットも、レインウェアパンツも、僕は、ポケット以外のジッパーは全て開けた状態で携行してます。
そうすることにより、レインを着る際の、ジッパーを開けるという作業を省略することができます。
レインウェアジャケットも、レインウェアパンツも、身に着ける時は必ずジッパーをあけます。
であれば、ジッパーをあけるという作業を省略するため、最初からジッパーをあけたまま携行した方が良いだろうと僕は考えてます。
レインウェアジャケット、レインウェアパンツのジッパーをあけたまま携行することについて、それぞれ具体的に山トークします。
レインウェアジャケット
レインウェアを着る時は、①フロントジッパーをあけて、②レインを着て、③フロントジッパーを閉めてとなります。
フロントジッパーをあけたままレインウェアジャケットを携行すれば、①を省略することができます。
レインウェアパンツ
裾のジッパー
レインウェアパンツを履くときは、登山靴を履いたままレインウェアを履くので、①裾のジッパーをあけて、②レインパンツを履いて、③裾のジッパーをしめてとなります。
裾のジッパーを開けたまま携行していれば、①を省略することができます。
フロントジッパー
レインウェアパンツを履く際は、①フロントジッパーをあけて、②レインパンツをはいて、③フロントジッパーをしめてとなります。
フロントジッパーをあけたままレインウェアパンツを携行していれば、①を省略することができます。
以上、レインウェアジャケット、レインウェアパンツのジッパーをあけたまま携行することにより、3つの動作を省略して、レインを身につけることができます。
省略できる動作
①レインジャケットのフロントジッパーをあける動作。
②レインパンツのフロントジッパーをあける動作。
③レインパンツの裾のジッパーを開ける動作。
以上、3点。レインのジッパーをあけるという大したことのない動作のように思えますが、荒天の山で、手がかじかんでいる状況、グローブをしていて細かい作業がしづらい状況で3つの動作を省略できるというのは、僕にとってはとても大きなことです。
また、ジッパーを開けるという、細かい作業をしているうちに指が冷えるのを防ぐこともできます。
レインウェアをスムーズに着るための携行方法②
レインは雨蓋に入れて携行する
突然の雨や、急激な気温低下などに備え、僕はレインをザックの雨蓋に入れて携行してます。
雨蓋が無いザックの場合、最もアクセスしやすい場所にレインウェアを携行することが重要です。
登山中、ザックをおろさずに、常に手の届くところに携行している装備はこちらで山トークしてますが、
経験上、レインウェアは、これらの装備に次いで、使用頻度が多い登山装備です。
山頂で休憩する時なども、体温を保つためにレインウェアを着ることもよくあります。
レインウェアをスムーズに着るための携行方法③
スムーズにレインを着ることを意識するのも重要だと思いますが、僕は、登山中に雨が降ってきたからといって、すぐにレインを着るということはしません。(主に樹林帯を登っている時と下っている時の話です。)
その理由は、レインを着ると蒸れて濡れるからです。
どんな高機能なレインウェアだったとしても、着れば蒸れます。
例えば、夏に平地を走った場合、上半身裸で走ったとしても汗をかきます。
裸で走った時ですら汗をかくわけですから、発汗量が多くなる、山を登っている時や、下っている時は、どんなに高機能なレインを着たとしても、必ず蒸れます。
なので、僕は、以下の2つを天秤にかけるようにしています。
①雨による濡れ
②レインを着ることによって蒸れることによる濡れ
人それぞれ、発汗量が異なるので一概には言えませんが、僕の場合、樹林帯を登ったりおりたりしてる時であれば、①よりも②によって濡れるケースの方が多いです。
なので、僕は、雨が降ってきたら一刻も早くレインを着なければならないという先入観は捨ててます。
もちろん、雨の強さによっても状況は異なります。
レインウェアをスムーズに着るための携行方法④
レインウェアを着る場所
まずは森林限界を越える前に、レインを着るか着ないかの判断を
風が吹いていたとしても、樹林帯の中であれば、木々が風よけになってくれます。
樹林帯の中であれば、稜線のように風に吹きさらされるということはあまりありません。
森林限界を超え、木々が無くなると風に吹きさらされることが多くなります。
①稜線では、風に吹きさらされて体感温度が下がる。
②稜線では、風に吹きさらされることにより、レインを着るのが大変になる。
以上の理由から、まずは森林限界を越えるタイミングで、レインを着る着ないの判断を、僕はするようにしてます。
レインウェアをスムーズに着るための携行方法⑤
風が無いところで着る
登山の行動中は体が熱を発してます。
レインを着るために行動をストップすると、体があまり熱を発していない状態と、風に吹かれるという状況が重なり体温が急激に下がっていきます。
風に吹きさらされている状態でレインを着るということは、
①体温が急激に奪われていく
②レインが風に吹かれて着づらくなる
以上の2点が重なりよろしくありません。
なので、なるべく風に吹かれない場所でレインを着るのが望ましいです。
山の稜線は、ほとんどの場所で風に吹きさらされますが、ハイマツ帯や、岩陰など、風に吹かれない場所も意外とあります。
レインウェアをスムーズに着るための携行方法⑥
風が強い場所でしかレインウェアを着れない場合
風を避けれそうな場所がない場合は、僕は風が吹いてくる方に体を向けてレインウェアジャケットを着てます。
そうすることにより、ザックに収納されていたレインが風になびいて着やすくなります。
レインウェアパンツも同様に、風が吹いてくる方向に体を向け、風になびかせて、収納されていた状態から履きやすい状態にしてから履くようにしてます。
レインウェアジャケット・パンツともに、風に吹っ飛ばされることが絶対に無いように、細心の注意が必要です。
また、風に吹かれている状況でしかレインを身につけることができない状況下でこそ、先述のジッパーあけっぱなし作戦が活きてきます。
まとめ 登山時にレインウェアをスムーズに着るためのノウハウ
以上、レインをスムーズに着るための、携行方法と、レインを着る場所などについての山トークでした。
レインのジッパーはあけたまま携行する
レインは雨蓋に入れて携行する
雨だからといってすぐにレインを着ない
まずは森林限界を越える前にレインを着るか着ないかの判断をする
レインは風がないところで着る
風がある場合は、風が吹いてくる方向に向かって着る
雨からはもちろん、寒さや風から身を守ってくれるレインウェア。
ゴアテックス製の軽量、コンパクト、高機能なレインが多いですが、機能に甘えすぎることなく、着るタイミングや、着る場所などを考え、高機能なレインをしっかりと使いこなすことが重要だと思います。
そのためには、雨の平地や雨の里山で実際にレインを着てフィールドテストをすることや、レインを着ずに、雨の平地や雨の里山(レインを携行したうえで)で行動をしてみるということが重要だと思います。
僕が使用しているレインウェアはこちらです。
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『登山のウェアリングを快適にする方法』について、こちらでブログ投稿しています。
『日帰り登山のノウハウ』をこちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けたノウハウになります。
『僕の登山装備(登山ウェア含む)』をこちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
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