修行のために通った厳冬期の北アルプス乗鞍岳

なぜ雪山(冬山)に登るのか?【厳冬期に北アルプスに通って登山をしてきた僕の場合】

 
 
 
 
 
松本市の山男です。
 
 
 
今回は、『僕はなぜ雪山に登るのか?』について、山トークをしていきます。
 
 
 
なぜ雪山に登るのか?なぜ雪山登山をするのか?
 
 
いくつかの理由がありますが、僕の場合は、『修行のために雪山登山をする』というのが1番の理由です。
 
 
訓練のため、トレーニングのためとも言い換えることができますが、修験道という言葉もあるとおり、修行という言葉が1番しっくりくるように思います。
 
 
※『修験道』は奥が深すぎますので、意味はご自身でお調べください。ざっくり言うと、悟りを得るために、山で修行を行うことだと僕はとらえています。
 
 
僕は、冬の北アルプス乗鞍岳(標高3026m)に、足しげく通って、修行をしてきました。
 
 
午前2時から3時の間にはソロ登山をスタートし、25キロほどの雪山装備を背負って、山頂の剣ヶ峰を目指しました。
 
※荒天のため、登頂できなかったことの方が多いです。
 
 
僕は、修行のために冬の乗鞍岳に通ってきたわけですが、雪山登山のどこが修行なのかについて、山トークをしていきます。
 
 
※僕の登山ブログをお読みいただく上でのご注意 → こちらからお読みください。
 
 
 
 
 

雪山登山が修行な理由

①冬山は夏山よりも気力が必要
 
②雪山は寒い
 
③雪山は重い
 
④雪山は進まない
 
⑤雪山は危ない
 
⑥きついから、危険だからこそ修行
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由①

冬山は夏山よりも気力が必要

様々な登山シーンの中で、最高レベルに気力が必要なシーンとは?
 
 
それは、雪山登山で、登山口駐車場に停めた車から外に出る時です。
 
 
車の中と外では気温差が30度以上あることがザラです。
 
 
暖房が効いた暖かい車の中から、氷点下の車外に出る時はマジで気力が必要です。
 
 
僕の場合、気温差に加えて午前2時〜3時の暗闇の中という要素も加わってます。
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由②

雪山は寒い

夏山の暑さもきついですが、雪山の寒さは死に直結します。
 
 
氷点下の雪山で身動きが取れなくなってなってしまえば、低体温症、凍死のリスクにさらされることになります。
 
 
天候の急激な変化により、場合によっては、保温のために携行している装備を、ザックから出すことすら容易ではなくなります。
 
 
極限の寒さに常に身をさらすことになる雪山登山。
 
 
雪山は命懸けの修行の場です。
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由③

雪山は重い

雪山では装備が重くなります。
 
 
まず、冬山用登山靴が重いです。
 
 
そして、アイゼンにピッケル、雪山用の保温着などなどを携行するザックが重くなります。
 
 
例えば、テント泊をする場合、寝袋ひとつとっても夏山よりも冬山の寝袋の方が重くなります。
 
 
平地の夏の衣服&寝具と、冬の衣服&寝具を比べて貰えば、夏よりも冬の登山装備の方が重くなる理由はお分かりいただけるかと思います。
 
 
僕の場合は、その重いザックを背負って、3000m級の山頂を目指すわけです。
 
 
※僕は日帰り登山でも、テント泊装備で雪山登山をしてきました。
 
 
山に登ること自体が修行とも言えますが、それに加えて夏山よりも装備が重くなる冬山は、より負荷がかかる修行になります。
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由④

雪山は進まない

先ほどお話しした、装備が重いという要素だけでも、雪山は登山スピードが落ちます。
 
 
加えて、雪山には雪が積もっています。
 
 
わざわざいうまでもないことですが・・。
 
 
雪の上は滑ります。
 
 
また、雪がゆるい場合や新雪の場合には、足が雪に沈みます。
 
 
雪が深い場所では、腰よりも上までが雪に沈むこともあります。
 
 
まさに、もがきながら進み、もがきながら登ることになることもあります。
 
 
雪山では装備が重い上に、雪に滑り、雪に沈むので、夏山に比べて数段、進むのが大変になります。
 
 
雪山は、夏山よりも進むのが大変な修行になります。
 
 
 
 
 
雪山登山が修行な理由⑤

雪山は危ない

雪山では、気温の低さに加えて、雪崩や滑落といったリスクがあります。
 
 
アイゼン、ピッケルを使っていようとも、雪の斜面、凍りついた斜面では滑落をするリスクがあるのです。
 
 
ぼくは、雪山は、夏山に比べてリスキーな修行の場だと思ってます。
 
 
 
 
 
まとめ

きついから、危険だからこそ修行

冬山は夏山よりも気力が必要
 
①冬山は夏山よりも気力が必要
 
②雪山は寒い
 
③雪山は重い
 
④雪山は進まない
 
⑤雪山は危ない
 
 
 
 
 
改めまして、『なぜ雪山に登るのか?』
 
 
僕が雪山登山をするのは修行のためです。
 
 
寒くて、重くて、進まなくて、危ない、雪山登山という修行。
 
 
きついからこそ、危険だからこその修行であり、精神的にも肉体的にも自己を鍛えることができます。
 
 
また、夏山登山以上に死が身近になる雪山では、生きることに一生懸命になれます。
 
 
そして、雪山登山での修行は、夏山登山に活きるのです。
 
 
また、雪山には、夏山では目にすることができない、澄んだ空と白銀の世界が待っています。
 
 
僕にとっては、それはあくまで、修行に付随するものではありますが。
 
 
最後にですが、僕は結婚をきっかけに雪山登山を引退しています。(2022年に引退)
 
 
雪山登山をされる方は、くれぐれもお気をつけて!
 
 
 
 
それではまた、次の山トークでお会いしましょう!!
 
 
 
 
 
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『冬の乗鞍岳登山』について、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
『冬山登山のノウハウ【北アルプス3000m級の雪山登山の経験から】』を、こちらでブログ投稿しています。
 
 
 
 
 
『僕の登山装備(登山ウェア含む)』をこちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
 
 
 
 
 

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