今シーズン3度目の冬のホームマウンテンである乗鞍高原。
いくら天気予報が晴れであろうとも、乗鞍岳最高峰の剣ヶ峰への登頂はダメもとで臨むのが乗鞍岳登山です。
様々な要因がありますが、最大の要因が冬の乗鞍岳の天気で、平地が晴れていても乗鞍岳は雲の中ということがよくあります。(夏もそのパターンがよくありますが。)
この日は乗鞍高原に着くと、夜明け前の星空にハッキリと剣ヶ峰を望むことができました。
週末に合う形で乗鞍岳が晴れるということはそうそうあることではありません。
この日は絶好の剣ヶ峰登頂チャンス、写真撮影日和り!!でしたが・・・・。
登山開始時の写真撮影で、デジカメの電池残量がないことに気が付きました・・・ 泣
百名山登山の時はデジカメの電池残量に最新の注意を払っており、予備バッテリーまで持っていました。
この日の登山は転職後初の登山であり、まだ新しい職場に慣れておらず、生活が浮足立っていたためにデジカメの充電を忘れてしまったのだと思います。
それから、そういえば、年末年始に甥っ子君が僕のカメラをおもちゃにしてくれていました 笑
暗闇に浮かぶ営業時間外の三本滝レストハウス。
いつもどおりカモシカゲレンデの前でスノーシューを装着。
僕の使っているスノーシューはこちらです。
ツアーコースに入ると朝焼けが。
毎回毎回、どう頑張っても朝焼けを撮るとぼやけてしまいます・・・。
デジカメの電池節約のため、いつもはザックに入れっぱなしにするスマホでの撮影を試みましたが・・・。
ウェアの胸ポケットに入れていましたが、すぐに凍ってしまい使い物になりませんでした。
体の熱気が水滴となってスマホにつき、その水滴がリアルに凍っていました・・・。
3000m級の雪山登山において、スマホ撮影のため素手になるという自殺行為も辞さずに何枚か写真撮影を頑張りましたが、手よりも先にスマホがダウンしてしまいました。
ただ、1つ気が付いたことが、デジカメの電源を入れると写真を撮る間もなく電池切れ表示となり電源が落ちるものの、5~10秒ほど待って再度電源を入れると1~2枚の写真を撮ることができました。
結局、その作戦で100枚近く写真を撮ることができました。
トレースがないツアーコース。
雪原と乗鞍岳。
左から乗鞍岳最高峰の剣ヶ峰、蚕玉岳(こだまだけ)、朝日岳です。
やはり、1年に1度は見るべき光景です。
ちなみに、剣ヶ峰に登るには、朝日岳と蚕玉岳の間を登るようにして稜線まで登り、その後、蚕玉岳山頂を通って剣ヶ峰に登るのが一般的だと思います。
(肩の小屋から稜線までは、積雪状況等により自分でルートを見極める必要があります。)
トイレ小屋(トイレ使用不可)
奥のピークは摩利支天。
爆風の中、トイレ小屋に着くとアスファルトが露出していました。
振り返る雪原
ツアーコース終点から先は物凄い風で、地吹雪のような感じでした。
顔に当たる雪煙がとてつもなく痛かったです。(ゴーグルを携行するも装着せず・・・。)
幕営していたと思われるグループが、強風の余り撤退していきました。
僕も迷いましたが、風は強いものの、ホワイトアウトになることは無さそうだったので進むことにしました。
剣ヶ峰、蚕玉岳、朝日岳と並ぶ朝日岳側から撮影。
肩の小屋近くの剣ヶ峰口
ゲレンデ終点からツアーコース終点の少し先まではそこそこの積雪量でしたが、剣ヶ峰、蚕玉岳、朝日岳一帯は、何故か積雪量が少なかったです。(風で吹っ飛ばされたのでしょうか。)
肩の小屋から少し先までは所々に夏道も見えていましたが、流石に途中からは自分でルートを見極めて進む必要がありました。
見た目には固そうな雪のコンディションですが、この日は意外にもそれほど凍っていませんでした。
小エビのシッポの群れとでも言えばよいでしょうか。
剣ヶ峰へと続く稜線。
ザックの重さを合わせると、体重が100キロ近くありましたが、それでも体がもっていかれる強風が稜線では吹いていました。
山頂では渦を巻くような風が吹いていました。
写真がぼやけているように見えるのは雪煙です。
今年も厳冬期の乗鞍岳剣ヶ峰に登ることができました。
左奥に御嶽山
この時期、鳥居にも山頂標にもエビのシッポができていることが多いですが、風に吹っ飛ばされたのか、エビのシッポは地面に落ちていました。
乗鞍本宮にもエビのシッポはできていませんでした。
この中だけが風を避けることができました。
風をしのぐことができるだけでも天国のように思えます。
北アルプス方面
右奥に槍穂高。中央奥に北アルプス裏銀座。
中央一帯が摩利支天。(コロナ観測所のレーダードームがあります。)
槍穂高にズーム。
きっと、この時期でも登っている登山者がいることでしょう。
右から前穂高岳、吊尾根を経て中央に奥穂高岳。左に槍ヶ岳。
右手前は霞沢岳の山塊だと思われます。
白山
登った山として眺めることができるようになりました。(日本百名山全山日帰り登山で登頂。)
凄まじい風に鳥居が常に揺らされていました。
ピッケルを入れて記念撮影
ピッケルについては、こちらでブログ投稿しています。
右奥が剣ヶ峰山頂
この日はピッケルが体から離脱するのを防ぐスリングを忘れてしまいました・・・。
デジカメの充電忘れといい、転職直後と言うことでやはり浮足立っていたのだと思います。
ピッケル無しバージョン。
御嶽山にズーム
槍穂高、裏銀座方面。
下山は下りれそうなところを適当に下りることにしました。
振り返る剣ヶ峰
デジカメの電池残量がなく、自撮りのために置いたデジカメすら吹っ飛ばされそうな強風の中、なんとか稜線上で自撮りに成功。
重装備なので、下山時には「どこに幕営したんですか?」と何組かに声をかけられました。
「日帰りです。トレーニングで。」といつものやりとりをさせてもらいました。
ちなみに、この日は、ツアーコース終点から少し先に幕営しているグループがいました。
山頂まで登っていたのは僕の見た限り3~4組で、強風の余り撤退をしているグループもいました。
北アルプス裏銀座、槍穂高が本当に綺麗に見えました。
左下一帯が肩の小屋。
槍穂高にズーム
下山開始後に稜線を振り返る。
結局、朝日岳を巻いて肩の小屋に下りることにしました。
直でトイレ小屋に下りようとするも、積雪が少なく広範囲にわたり砂利が露出している部分があったので却下しました。
中央右上に2人、右からグループが登っていました。
朝日岳
中央上の人が豆粒のようです。
肩の小屋まで下りてきました。
相変わらず強風が吹き荒れ、地吹雪のような感じでした。
シュカブラ(風紋)
シュカブラを見ると、風の姿がはっきりとわかります。
雪と風が織りなす芸術です。
シュカブラと乗鞍岳。
右から朝日岳、蚕玉岳、剣ヶ峰。
雪煙
稜線に雪煙が舞っているので、相変わらず強風が吹き荒れているようです。
トイレ小屋まで降りてくると、風はすっかり無くなりました。
往路の凄まじかった風が嘘のようです。
見飽きることの無い雪原と乗鞍岳と青空です。
左方向が乗鞍岳、右方向が摩利支天で、鞍部に肩の小屋があります。
見納めの乗鞍岳
剣ヶ峰の山塊の左には高天原がありますが、広大過ぎて剣ヶ峰とのツーショットを撮ることができません。
高天原もとても画になります。
標高が下がってきたのと、午後になって温度が上がったのとで、デジカメの電池残量が回復しました。
雪山でも問題なく使えているオリンパスのTG-4ですが、気温が下がると電池残量が減るようです。(フル充電していれば厳冬期の雪山でも問題なく使うことができます。)
電池残量が回復したので南アルプス(多分)を撮影。
左のピークが甲斐駒ヶ岳なのはわかりますが、北岳、間ノ岳がどれなのかよくわかりませんでした。
南アルプス南部
奥に八ヶ岳
中央奥に浅間山
朝は全くトレースが無かったバックカントリーのコースですが、下山時には沢山の滑ったあとがありました。
百名山登山で苦労した南アルプス(多分)に目がいきます。
南アルプスは我が家と同じ長野県に位置しますが、家から登山口までも、登山口から山頂までも遠かったです。
カモシカゲレンデを無事に下りることができました。
スキーヤー、スノーボーダーが滑っている中を下りさせてもらうので、なかなか神経を使います。
にぎわうカモシカリフト
にぎわう三本滝レストハウス
遠く離れた乗鞍岳最高峰剣ヶ峰(中央右)
デジカメの充電をし忘れるという痛恨のミスをしてしまいましたが、今年も厳冬期の乗鞍岳剣ヶ峰に登ることができて良かったです。
青い空と白い乗鞍岳は、1年に1度は見たい光景です。
『冬の乗鞍岳登山(剣ヶ峰)のポイント』について、こちらでブログ投稿をしています。
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ゲレンデ、駐車場に隣接、日帰り入浴可です。
乗鞍岳が掲載された『山と高原地図』
※夏の登山ルートと冬の登山ルートは異なります。『山と高原地図』には冬ルートは明記されていません。
『冬の乗鞍岳登山について書いた記事』を、こちらで一覧にしています。
『冬山登山のノウハウ【北アルプス3000m級の雪山登山の経験から】』を、こちらでブログ投稿しています。
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