雪山登山でのビバークに備え、僕は、ヘリテイジのクロスオーバードームを携行しています。
クロスオーバードームの位置づけとしては、テントとツェルトの中間といったところでしょうか。
見た目としては、フライシートの無いテントといった感じです。
クロスオーバードームの最大のポイントは、自立をするというところです。
クロスオーバードームは、いわば、自立をするツェルトです。
雪山においては、ペグなどを使わずに露営具(ビバーク用シェルターなど)が自立するということはとても重要だと思います。
雪山において露営具の自立が重要な理由
①普通のペグは使えない
雪が積もっている冬山では夏山用のペグを使うことはできません。
雪山仕様の大きなペグを使うか、昔ながらの竹ペグを使うかになります。
ただし、雪山仕様のペグにも竹ペグにも使用するための前提条件や欠点があります。
雪山仕様のペグは、深い新雪には効かないことがあります。
竹ペグを使用する場合には、スノーショベルなど、雪を掘ることができる道具が必要になります。
②石をペグ代わりに使うことができない
夏のテント場であれば、ペグの代わりに石を使用することもできますが、雪山では石は雪の下に埋もれています。
雪山と夏山で異なることの①と②の理由によって、雪山ではツェルトやストックシェルターを夏山のように使うことは基本的にはできません。
夏山登山でのビバークについてはこちらでブログ投稿しています。
ツェルトやシェルターを雪山で本気で設営をしようと思えばできるかもしれませんが、とてつもなく時間がかかります。
マイナス10度以下の雪山で、設営に30分も1時間もかかるというのは、気象条件によっては生死にかかわってきます。
設営の途中に低体温症に陥って行動不能になるということが十分に考えられます。
かといって、雪山登山でのビバークに備えてテントを毎回のように携行するというのは気が進みません。(重い&かさばるので。)
そこで、雪山での万が一のビバークに備えての携行におすすめなのがペグなしでも自立をするヘリテイジのクロスオーバードームです。
クロスオーバードームはテントと比べるとかなり軽量、コンパクトです。
山岳用テントのベストセラーとも言えるアライテントのエアライズⅠとクロスオーバードームを比較してみると下記のとおりです。
重量
エアライズⅠ:1360g(本体+ポール+フライシート)
クロスオーバードーム:700g(本体+ポール)
クロスオーバードームの方が、エアライズⅠよりも660g軽いです。
(500mlペットボトル以上)
収納サイズ
エアライズⅠ:14×29
クロスオーバードーム:9×20
クロスオーバードームの方がエアライズⅠよりも圧倒的にコンパクトです。
アライテントのエアライズⅠ(山岳テントのベストセラー)
まとめ 雪山でのビバークに備えるには自立する露営具が理想
気温がマイナス10度以下になることがある雪山。
夏山ですらビバーク装備は必携だと言われることもあるので、雪山ではなおさらにビバーク装備の携行が必要だと思います。(ツェルトなどに加え厳冬期用ダウン等も必携だと思います。)
ペグが効かない可能性が高く、ペグ代わりの石も雪の下に埋もれている雪山。
僕は自立をするヘリテイジのクロスオーバードームを雪山登山でのビバークに備え必ず携行しています。
クロスオーバードームは、もちろん夏山でのビバーク装備として頼りにすることもできます。
ヘリテイジ クロスオーバードーム
『冬山登山のノウハウ【北アルプス3000m級の雪山登山の経験から】』を、こちらでブログ投稿しています。
『夏山登山のノウハウ』は、こちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けた、冬山登山にも通じるノウハウになります。
『僕の夏山登山装備(登山ウェア含む)』は、こちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
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