雷鳥に会うためのポイント【雷鳥はどこにいるのか?登山で100羽以上の雷鳥に会ってきた経験から伝授】

 
 
 
 
 
雷鳥はどこにいるか?
 
 
 
 
 
登山で雷鳥に会うためのポイントについて山トークをしていきます。
 
 
 
 
 
僕は日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で、沢山の雷鳥たちに会ってくることができました。
 
特別天然記念物で、足がモフモフとしていて登山者を癒してくれる雷鳥。
 
百名山登山での雷鳥との遭遇率は、かなり高い方だったと思うので、雷鳥に会うことができた場所や状況をまとめてみました。
 
どんな時、どんな状況で雷鳥に会うことができたのかも振り返り、自分なりの雷鳥に会うためのポイントをまとめてみました。
 
 
爺ヶ岳の中峰付近で遭遇した雷鳥
 
 
 
まずは、

雷鳥が生息していると言われる山々

 
過去に雷鳥に遭遇したことがある山、百名山登山で遭遇することができた山は太字にしてあります。
 
火打山
剱岳
立山
鹿島槍ヶ岳
五竜岳
鷲羽岳・水晶岳
赤石岳・悪沢岳
仙丈ヶ岳
槍ヶ岳
笠ヶ岳
穂高岳
焼岳
乗鞍岳
甲斐駒ヶ岳
鳳凰山
白馬岳
北岳
間ノ岳
薬師岳
黒部五郎岳
塩見岳
常念岳
光岳
聖岳
白山
 
 
 
記憶ですが、白山では「過去に1度だけ雷鳥の目撃情報があった」との看板があったと思います。
実質的には白山で雷鳥に遭遇することができる可能性は無いに等しいと思います。
 
また、百名山以外の山でも、例えば燕岳(北アルプス)などにも雷鳥が生息しています。
 
 

雷鳥に会うことができた状況を振り返って

沢山の登山者が行き来をしているような状況でも、会える時は雷鳥に会えます。
 
ただ、やはり、その日の一番乗りの登山道など、他の登山者がいない状況の方が雷鳥に会えることが多く、じっくりと雷鳥を見ることができます。
 
また、「雷鳥は荒れ模様の山や、霧がかっているときに会うことが多い」とも言われるように、雨の登山道では雷鳥に会えることが経験上多いと思います。
 
しかしながら、雷鳥に会うことができる標高ともなると、雨や霧のコンディションでの登山は厳しいものがあり、雷鳥に会えたとしても、じっくりと雷鳥を見ることも、じっくりと写真を撮ることもできません・・・。
 
ただ、展望が期待できない雨の登山、霧の登山では、「雷鳥が出てくるかも」という期待が登山の楽しみのひとつになります。
 
そして、そんな日に合う雷鳥は、雨も、風も低温も、全くものともしないたくましい一面を見せてくれます。
 
 
 
 

雷鳥に会うためのポイントをあげるとしたら

 
「登山者が少ない時間帯に登山道を無心で歩く」だと思います。
 
登山者が少ない時間帯とは、その日の一番乗りの登山道や稜線、また、小屋泊組と日帰り組の隙間の時間です。
(後者は暗い時間帯から登り始めるまたは、ハイペースで登山をする必要がありますが。)
 
雷鳥を探しながら歩いている時に雷鳥に会うことができることもありますが、無心で登山道を歩いている時に雷鳥に遭遇することの方が圧倒的に多いです。
 
遭遇するパターンとしては、登山道で出合い頭に会うことが多いです。
 
それから、雷鳥の鳴き声がした時には雷鳥に会うことができる大チャンスです。
稜線で鳴く鳥としては、雷鳥かホシガラスがほとんどです。ホシガラスは雷鳥以上に稜線で鳴いていることが多い鳥なので、まずはホシガラスの鳴き声を覚え、ホシガラス以外の鳥が鳴いていたら雷鳥だと思えばほぼ間違いありません。
(ホシガラスはギャーギャーというような鳴き声です。)
 
雷鳥の鳴き声がしたら、足を止めて注意深く周りを見回すと雷鳥に会えることが多いです。
 
 
 

雷鳥はどこにいるのか

少しばかり前述もしていますが、雷鳥は稜線のハイマツ帯にいることが多いです。
 
ハイマツの中にいるオスの雷鳥です。
 
ハイマツの中にいるオスの雷鳥
 
ハイマツが近くにさえあれば、登山道、岩稜帯、斜面など、雷鳥はどんな場所にもいます。
 
 
 

雷鳥を長い時間見るためのポイント

 
雷鳥に会うことができたら、不用意に距離をつめなければ逃げていかない場合がほとんどです。
 
一定の距離を保ちつつ、雷鳥が移動した分、こちらも移動するを繰り返していると、あるタイミングで雷鳥の方からこちらに向かってきたりします。
 
雷鳥に刺激を与えなければ、自分の目の前に座って移動をしなくなったり、砂浴びをし始めたりします。
 
雷鳥は国の特別天然記念物なので、刺激を与えずにそっと眺めましょう。
 
 

雷鳥のオスとメスの見分け方

 
目の上に赤い肉冠(にっかん)があるのがオスです。
 
また、雷鳥は卵をあたためるのも子育てをするのもメスのみで、オスはまったく子育てをしないようです。
 
子連れの雷鳥を見たらメスの雷鳥ということになります。
 
 
 

雷鳥の一家

雷鳥家族は母雷鳥と子雷鳥3~4羽のことが多いように思いますが、子雷鳥達はまとまりなく移動していることが多いので、母雷鳥はかなり大変な思いをしていると思います。
 
母雷鳥は子雷鳥達に向けて常に鳴き続けていることが多いです。
 
本当に、よくはぐれないな~と感心します。
 
 
 

確実に雷鳥に会える場所(2018年現在)

 
山で雷鳥に会う機会に恵まれないと言う方は、大町市(長野県)の山岳博物館に隣接の付属園(動植物園)で飼育されているので、山岳博物館に行けばほぼ確実に見ることができます。
(雷鳥がバックヤードに行ってしまっている時は見ることができません。)
 
 
 

長野県の県鳥

ちなみに、雷鳥は長野県の県鳥で、長野県のおみやげの定番と言ったら「雷鳥の里」です。
 
 
雷鳥の里
 
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雷鳥の英語表記

 
雷鳥は英語でサンダーバードだと思っていた時期がありましたが、英語では、Ptarmigan(ターミガン)と呼ぶようです。
 
かつて「雷鳥」として走っていたJRの特急が、「サンダーバード」に名前が変わったこともあり、世間的にも勘違いしている人が多いようです。
 
また、アメリカではサンダーバードという神鳥(伝説上の生き物)の伝説があるようです。
 
人形特撮のサンダーバードも伝説の鳥からきているのではないのかなと個人的な推測です。
 
 
 

百名山登山で遭遇した雷鳥たちとその時の状況など

ここからは、百名山登山の時に撮影した雷鳥の写真となります。
 
 

火打山登山(新潟県)

 
日時:7月20日の12時50分頃
場所:火打山山頂付近。往路、復路ともに遭遇することができました。
天気:晴れ
雷鳥:親と2~3羽の子雷鳥
状況:登山者が沢山いる状況
備考:個体番号が書かれた印が足につけられていました。
 
雷鳥に会えるなどとは全く思っていなかった火打山。
 
火打山の山頂付近で遭遇した雷鳥
 
 
 
火打山は雷鳥生息の北限のようです(日本の)。
 
火打山の山頂付近で遭遇した雷鳥
 
 
 
雷鳥というとハイマツ帯にいるイメージが強いですが、
草花の中を行き来していました。
 
火打山の山頂付近で遭遇した雷鳥
 
初めて、子供の雷鳥が飛ぶ姿を見ることができました。
(さすがに写真におさめることはできませんでした・・・。)
 
 

剱岳登山(富山県:早月尾根)

 
日時:9月5日の11時頃
場所:カニのハサミ付近
天気:晴れ
雷鳥:大人の雷鳥1羽
状況:登山者があまりいない状況
 
登ってきた登山者が、雷鳥がいることを指さして教えてくれました。
 
剱岳の早月尾根登山で遭遇した雷鳥
 
 
 
教えてもらっていなかったら雷鳥に気が付かずにスルーしてしまっていたと思います。
 
剱岳の早月尾根登山で遭遇した雷鳥
 
崖をピョンピョンとジャンプしながら登っていきました。
 
 

立山登山(富山県)

 
日時:9月8日の9時頃
場所:一の越山荘から立山(雄山)山頂への登り
天気:曇り時々晴れ
雷鳥:大人の雷鳥一羽
状況:その日の登山者の中の最前列。まだあまり登山者が歩いていない状況。
 
逃げていくことなく、登山道脇をウロウロとしていました。
 
立山の雄山付近で遭遇した雷鳥
 
 
 
5分近く間近に雷鳥を見ることができました。
 
立山の雄山付近で遭遇した雷鳥
 
 
 
羽をふっくらとさせる雷鳥。
 
立山の雄山付近で遭遇した雷鳥
 
 
 

鹿島槍ヶ岳登山(富山県・長野県)

 
日時:9月19日の7時45分頃
場所:爺ヶ岳中峰付近
天気:晴れ
雷鳥:親とだいぶ成長した子雷鳥3~4羽
状況:その日の一番乗りの登山道
 
子雷鳥2羽がなにやら同じポーズを撮っています。
 
爺ヶ岳の中峰付近で遭遇した雷鳥
 
 
 
座る雷鳥
 
爺ヶ岳の中峰付近で遭遇した雷鳥
 
 
 
立つ雷鳥
 
爺ヶ岳の中峰付近で遭遇した雷鳥
 
足がフワフワとした羽毛に覆われています。
 
気温が低く風が強かったので凍えながらの撮影でしたが、雷鳥には低温も風も全く問題が無いようでした。
 
 
 

五竜岳登山(富山県・長野県)

 
日時:9月20日の7時30分頃
場所:牛首の鎖場
天気:曇り
雷鳥:親と子雷鳥1羽
状況:それなりの数の登山者が登山道を行き来している状況
 
寄りそう親雷鳥と子雷鳥
 
五竜岳登山の際に牛首の鎖場で遭遇した雷鳥
 
 
 
牛首の鎖場付近をウロウロとしていました。
 
五竜岳登山の際に牛首の鎖場で遭遇した雷鳥
 
 
 

鷲羽岳・水晶岳登山(長野県・富山県)

 
日時:10月8日の6時30分頃
場所:花見平付近(弓折乗越~双六小屋間)
天気:曇り
雷鳥:親と3羽の子雷鳥
状況:その日の一番乗りの登山道
 
ハイマツの枝の中にいる雷鳥
 
花見平付近で遭遇した雷鳥の親子
 
 
 
家族4羽で登山道をウロウロとしていました。
 
花見平付近で遭遇した雷鳥の親子
 
 
 
頭を高速回転
 
花見平付近で遭遇した雷鳥の親子
 
 
 
同じ方向を向いています。
 
花見平付近で遭遇した雷鳥の親子
 
 
 
4ショット
 
花見平付近で遭遇した雷鳥の親子
 
 
 
こちらに向かってきました。
 
花見平付近で遭遇した雷鳥の親子
 
 
 
ジャンプする先を見上げる雷鳥
 

 
 
 
笹の中の雷鳥
 
花見平付近で遭遇した雷鳥の親子
 
 
 
ジャンプする先を見上げる雷鳥
 
花見平付近で遭遇した雷鳥の親子
 
 
 

赤石岳・悪沢岳登山(長野県・静岡県)

 
日時:10月12日の7時50分頃
場所:赤石岳山頂
天気:暴風雨
雷鳥:2羽の雷鳥×2
状況:暴風雨のため自分以外誰もいない山頂・稜線
 
凄まじい風が吹き荒れる赤石岳山頂と稜線で。
 
赤石岳の山頂で遭遇した雷鳥
 
 
 
2羽の雷鳥が何食わぬ顔でウロウロとしていました。
 
赤石岳の山頂で遭遇した雷鳥
 
 
 
赤石岳山頂から小赤石岳に向かっていると、上の写真とは別の雷鳥のつがいがいました。
 

 
荒れ模様で登山者がいない稜線では雷鳥に会える確率が上がるように思います。
 
 
 

仙丈ヶ岳登山(長野県・山梨県)

 
日時:10月26日の11時50分頃
場所:仙丈ヶ岳山頂と小仙丈ヶ岳との間の稜線
天気:晴れ
雷鳥:1羽の雷鳥
状況:それなりに登山者が行き来している稜線
備考:個体番号が書かれた印が足につけられていました。
 
10月下旬の突然の雪に流石に衣替えが済んでいないようでした。
 
仙丈ヶ岳で遭遇した雷鳥
 
 
 
甲斐駒ヶ岳と雷鳥
 
仙丈ヶ岳で遭遇した雷鳥
 
 
 
甲斐駒ヶ岳を眺める雷鳥
 
仙丈ヶ岳で遭遇した雷鳥
 
 
 
個体番号が記された印が足に巻かれているのがわかりました。
 
仙丈ヶ岳で遭遇した雷鳥
 
 
 

百名山登山の後も高い割合で雷鳥に会えています

百名山登山の後も、引き続き雷鳥には高確率で出会うことができています。
「ひと夏での日本百名山全山日帰り登山」以外の山行で出会うことができた雷鳥達のアルバムはこちらで投稿しています。雷鳥アルバムは順調に増えていっています。
 
登山で出会うことができた雷鳥達のアルバムはこちら
 
 
 
 
 
『日本百名山の登山ノウハウ』を、こちらでブログ投稿をしています。
 
 
 
 
 
『日帰り登山のノウハウ』をこちらでブログ投稿しています。日本百名山の完登、毎週末の北アルプス登山で身に着けたノウハウになります。
 
 
 
 
 
『僕の登山装備(登山ウェア含む)』をこちらで一覧で紹介しています。お問い合わせいただくことが多いので。
 
 
 
 
 

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