雪の富士山登山

富士山登山(4月初旬の残雪期)2018年4月8日

 
 
 
積雪期の富士山は世界でもトップレベルに危険な山と言われることもありますが、
残雪期の富士山も雪崩や落石などの危険な要素が多い状況であります。

ただ、5合目~6合目まではそれほど危険もなく登ることができ、
それでいて見ごたえ十分な雪景色を眺めることができるので、
5~6合目までの冬の富士山登山は個人的にはおすすめです。

 
ここ2~3年ほど雪の富士山を眺めることができていなかったので、
今年こそ登ろうと思っていましたが、

職場の繁忙期は続くよどこまでも・・・、な状況でした。

平日、激務にも関わらず週末の金曜日は朝4時まで呑み会でした・・・。
(職場の呑み会です。みんなタフすぎです・・・)

土曜日は午後6時まで爆睡。

我が家を夜12時ごろに出発し、吉田口の登山口である馬返しに着いたのが日曜日の午前3時頃。

呑み会による時差ボケと仕事疲れから、馬返しで3時間ほど爆睡してしまいました。
 

登山前のおにぎりを食べているとパトカーがやってきて、
登山に関するひととおりの質問をされました。

冬はそこそこの数の登山者がいる馬返し駐車場ですが、
この日の駐車場には僕の車と後から来た2名1組の車の計2台だけでした。
(冬の富士山は極めて危険なので、大部分の登山者は5合目くらいまでの登山だと思います。)
 
 

馬返しの登山口

ここまでも、ここからも富士登山競争のコースです。

富士登山競争は富士吉田市役所をスタートし、
富士山頂(吉田口山頂)までの約21キロを一気に駆け抜けるレースです。

山と高原地図のコースタイムでは12時間30分ほどのルートです。

本当は毎年出場したいレースですが、
約21キロを駆け上がる山頂コースにはまだ1度しか出場をしたことがありません。
(ちなみにその時の完走タイムは3時間40分でした。)

今年は富士登山競争のエントリー日にアメリカ旅行に出かけていたため、
エントリーをすることができませんでした・・・。

富士吉田市役所をスタートし、馬返しまでの登りロードが個人的には苦しくて嫌いな区間ですが、
エントリーをしていないため、今年はその苦しさを味わうことができない寂しさを感じながら馬返しまで車を運転しました。
 
 

馬返しでは狛犬ではなく猿が出迎えてくれます。


 
 

富士山山頂まで512分(おそらく、日本最高峰の剣ヶ峰までではなく、吉田口山頂までの時間)


 
 

1合目までは15分もかかりません。


 
 

富士登山競争では、苦しいロードを終え、登山を開始することができる嬉しい区間です。


 
 

4月の初旬でも普通に氷が張っています。


 
 

勢いよく足で踏んだら、下は深い水たまりでした・・・。
冬靴なので問題ないですが。


 
 

角度のあるスケートリンク状態です。


 
 

河口湖

河口湖大橋もしっかりと目にすることができます。
 
 

4合目に入る頃には登山道はほぼ雪に覆われます。

雪が溶けるころには富士登山競争の試走をするランナーで大賑わいな吉田ルートですが、
さすがにまだトレイルランナーの姿はありません。

というか、登山者の姿すらありませんでした。
 
 

表面が全面的に凍っている登山道。


 
 

雪解け水が登山道を削る様子がよくわかりました。


 
 

5合目付近

道路は完全にスケートリンクです。
(夏でも作業用車両のみが通れる道路です。)
 
 

スバルライン5合目が見えました。(スバルラインはこの日の時点では4合目までの開通でした。)

一度、人っ子一人いないスバルライン5合目に行ってみたい気もします。
 
 

落石が起きています。

この時期は雪解け水で山の斜面が削られるので落石に注意をしないといけません。

そして、雪の上を転がる石は音がしないので非常に危険なのであります。
 
 

ワイルドな車の停め方です。


 
 

冬の間は平地でタイヤを使っているのでしょうか。


 
 

5合目佐藤小屋

佐藤小屋で12本爪アイゼンを装着しピッケルを持ちました。
 
 

入口は完全に閉ざされていました。

冬も一時的に営業しているような気もしましたが。(要事前連絡)
 
 

山頂方向は雲に覆われていました。

凄まじい風が吹いていることが予想されましたが、
とりあえず、危険が無く行けるところまで行くことにしました。
 
 

山頂方向を覆うように雲が流れ続けていました。


 
 

六角堂

5合目から6合目までの登りも地味にきついです。
 
 

ハイシーズンは大賑わいの6合目の富士山安全指導センター


 
 

山中湖と、手前は陸上自衛隊北富士演習場


 
 

広大な演習場ですが、全面的に野焼きをしていました。


 
 

雪はあるもののどことなく暖かみがある雪です。


 
 

雪に覆われた夏道を登ります。


 
 

吉田ルートの登山道と下山道が出合う場所。


 
 

本当にすごい勢いで野焼きをしていました。

さすがに肉眼では見えませんでしたが、
自衛隊だけに火炎放射器などをつかっているのでしょうか。

そして、延焼させない技術に感心いたしました。
 
 

馬返しから約30キロの重装備で登っているので、
とりあえずの目標であるトモエ館?がなかなか近づきませんでした。


 
 

やっと目標としていた建屋が近づいてきました。


 
 

雪に埋まる山小屋


 
 

次に目指すは鳥居荘


 
 

鳥居を通過します


 
 

雪がある時期は、小屋の周辺が雪の急斜面になっているので危険です。


 
 

雲の中に入りましたが意外にも風は無いに等しい状況でした。


 
 

不本意ながら、ザックをデポして行けるところまで登ることにしました。


 
 

うしろに1組だけ登山者がいましたが、7合目まで登ることなく引き返していました。


 
 

残雪期の富士山で、雲に覆われた状態で一人ぼっちというのはなかなかなスリルでした。


 
 

何度か経験している強風の厳冬期乗鞍岳1人ぼっちの状況と同じようなスリルと緊張感です。


 
 

気温も高く風もほとんどありませんでした。


 
 

時間さえあれば吉田口山頂まで行けそうな気がしましたが、


 
 

次の日も激務が待っていること間違いなしな状況だったので、

11時を過ぎた頃に引き返すことにしました。
 
 

雪に亀裂が。

斜面上部だったとしたら非常にマズイものだと思いますが、
山小屋の屋根のすぐ上にあったので、危険はないと判断しました。
 
 

山頂方向


 
 

この日の雲よりは高い場所まで登りました。


 
 

山頂方向は雲の動きが活発です。


 
 

気が抜けない下山①


 
 

気が抜けない下山②


 
 

燃え続ける自衛隊の演習場


 
 

野焼きによって黒く焼けた部分がよくわかります。


 
 

たぶん小御岳流しと思われる場所。


 
 

ピッケルの記念撮影


 
 

夏道を外れて小御岳流しに出てみました。

最高のゲレンデのように思えます。
 
 

以前、冬の富士山で出会った方は小御岳流しを直登していました。
富士吉田に在住の地元の方でしたが、小御岳流しは落石のリスクが高いと言われていました。


 
 

小御岳流し①


 
 

小御岳流し②


 
 

約30キロのザックを背負っての1合目からの富士登山は非常によい修行です。


 
 

石が転がってきた痕跡が雪に残っていました。


 
 

野焼きが完了したようで、やっと山中湖が見えるようになりました。


 
 

1合目~5合目まで点在する朽ち果てて倒壊した小屋

勝手な想像ですが、
富士スバルラインが開通する前は吉田口1合目からの富士登山が主流で、
沢山の登山者で吉田ルート1合目~5合目は大賑わいだったのではないかなと思っています。

時期としては昭和前半くらいまでといったところでしょうか。勝手な想像ですが。
 
 

2~3年前までは辛うじて原型をとどめていた建物も倒壊しております。
右側の鳥居のすぐ前まで小屋が建っていました。


 
 

無事に下山し、帰りの双葉サービスエリアの展望台から眺めた富士山。


 
 

今年は残雪期に山頂まで登りたいと思っています。

あとは、海抜0mからの日帰り富士登山(80kmくらい?)にも興味がありますが、
たぶん70kmくらいは登山ではなくロードなので、どうしたもんかなと思っているところでございます。
 
 

同じく双葉からの甲斐駒ヶ岳。


 
 
昨年は日本百名山全山日帰り登山に挑戦していたため、
富士スバルライン5合目からの日帰り富士登山をしたのみでしたが、

今年は5~6月の残雪期に剣ヶ峰まで登り、
夏には毎年恒例の金鳥居からの日帰り富士登山(往復約40km)をしたいと思います。

海抜0mからの日帰り富士登山は検討の余地ありです。
 
 
 
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